エンタメ新喜劇東京公演レポ②
①はこちら→http://nakumelo.hatenablog.com/entry/2017/04/21/102935
みんなで楽しくおしゃべりしていると、やって来たのはスーツ姿の赤松という男。赤松はどうにかカッコつけて威勢よく振る舞おうとするのですが、緊張して噛みやすくすぐ唇を舐めるような性格をすぐシゲオに見抜かれ、「お前、出てくるところからやり直しや!」とガチめのダメ出しをされる始末。
そんな赤松はNGK建設の社員で、前々からこの島をリゾート施設にするべく土地の売買交渉をしにやって来ていたのでした。当然、売る気はないとケンじぃが追い返そうとすると、今日は社長も来ているから話だけでも聞いてくれと食い下がります。
呼ばれてやってきた社長は、白いスーツに青いネクタイ、オールバックという姿の、伊賀さん!すっかり関東でも有名になり、登場時の歓声はアキコさんにもシゲオにも引けを取らないほど!「ハハハ横顔新幹線やーん!!」というお約束のイジりもばっちり行われました。ついでに持っていたバッグが緑色だったため「グリーン車や!」とも言われていました(笑)
そんな新幹線フェイス伊賀社長も改めてお願いしますが、やはりケンじぃたち島民は断固反対。一旦は引き返すNGK建設ですが、なにか秘策があるようで、不敵な笑みを浮かべていました。これはますます早く島に活気を戻さないと大変なことになりそう。
翌日、警官の遠藤さんによれば「なんだかやたら黄色い人がフェリーから颯爽と降りてきた」という情報が。黄色い人……?
さて、堤下大将がせっせと仕込みをしていると、またあのNGK建設の二人がやって来ました。赤松は鉄パイプまで持っていて、なんだか厄介なことになりそう。
リゾート建設賛成の署名にサインするよう迫ってくる伊賀社長。そんなことは出来ないと断る堤下大将。それなら他の島民に書くよう説得してくれとさらに迫られます。赤松が鉄パイプを持っているあたり、力ずくでも賛成させるようです。
それでも大将が屈せずに追い返そうとすると、用心棒を雇ったらしく、呼び出す伊賀社長。そこに現れたのは天狗のお面を着けた……ケンじぃ!!
なんでケンじぃが!?と呆然とする堤下大将。三人がかりで迫られ、さすがにパニックになる堤下大将。大ピンチ!なそのとき……
「まてーーーっ!!」
ふとどこからか響く声。現れたのは黄色のスーツ、黄色のマント、オールバックにちょび髭というスタイルのヒーロー、キャプテン・イエロー!!フェリーから降りてきた「黄色い人」は彼のことだったようです。
こちらからやって来たくせに「なんの用だ!俺は忙しいんだ!」と言ってくるこのキャプテン・イエローとケンじぃが向かい合ったらさぁ大変。4文字の言葉をどれだけ言えるか言い合ったりしてなかなか進まない。実はこれ、完全アドリブのやり取りで、本来1分ちょいで終わるところが6分もかかったそうです。さすが、水玉れっぷう隊!
そんなやたら長いにらみ合いのあとは、キャプテン・イエローとケンじぃの見事な殺陣!激しく軽やかに動き回り、しかし隙をついてキャプテン・イエローがケンじぃの持っていた剣を払い飛ばします。
キャプテン・イエローが颯爽と去っていくと、事情を聞き付けた島民が集まってきます。どういうことだよ!!と戸惑い憤る島民たち。うなだれるケンじぃに変わり、伊賀社長が淡々と語ります。
実はこの島の運営はみんなが想像している以上に悪化しており、既に経済破綻寸前という危機的状況でした。このまま景気回復も人工増加も見込めないならと、リゾート建設後に仕事を島民に斡旋してもらうのを条件に、村長であるケンじぃは建設計画承諾の契約書にサインをしたのだそう。賛成署名を集めていたのは、せめてみんなの理解を経てから建設をしたいというせめてものケンじぃの罪滅ぼしの気持ちからでした。
ワシらにも相談してほしかったと嘆くいそじぃたち。村長として島を守る責任を果たしたかったが、なにも出来なかったと涙を流し土下座するケンじぃ。そんなおじいちゃんに駆け寄って抱きしめるえりかちゃん。すれ違いこそしてしまったものの、生まれ育ったこの島と仲間、家族を想う気持ちは皆同じだったのです。
それならリゾート建設にみんなで同意しよう、と決意したそのとき、伊賀社長から信じられない一言が。
「では、契約書にあるように、一千万円、『払ってください』ね?」
驚いて呆然とする島民たち。どういうことだ!?とケンじぃが契約書を改めて見ると、そこには建設には契約金が一千万円必要で、それはケンじぃ及び島の方で負担する、ということになっていたのです。こんなの詐欺じゃないか!と島民たちは憤りますが、契約書にはしっかりとケンじぃのサインがあるため、裁判を起こせば勝つのはこちらだと強気なNGK建設。もちろん島にそんな大金はありません。
そのとき高らかな笑い声をあげてやってきたのが、あのバーコードハゲのシゲオ。実はシゲオは大阪府警の刑事で、このNGK建設の実態__つまり、この島のように経営危機に陥っている地域を狙ってリゾート開発を勧め、法外な契約金をふっかけるような詐欺行為を極秘に捜査していたとのこと。結果的に契約金が払えないその土地は破綻し、NGK建設はタダ同然でその土地を買い取れるという仕組みで、これまで何件もの地域が被害に遭っていたのでした。
もちろん社長と赤松は現行犯逮捕。几帳面なシゲオ刑事にしては珍しく手錠を忘れたらしく、アキコさんの持っていたガムテープで身柄を確保。赤松に至っては息が出来るか出来ないかぐらいまで顔をガムテープで巻かれていたのでさすがに心配になりました。よいこはまねしないでね!!
ホッと安心したのも束の間、撮影を終え帰ろうとしたエグスから衝撃の事実が。なんとあの「自治体PR動画コンテスト」の締め切りが今日で、しかもあと30分でエントリーを終了するとのこと!!
それでも、ここまできたらなんかしかやってみよう!とりあえず送っちゃえばなんとかなる!!とアキコさんの提案で、エグスや国崎さんの力も借り、即興でパフォーマンスをしてみることに。トシくんはよくアキコさんやおじいちゃんズが遊んでいるキーボード(ピアノ)を借り、えりかちゃんは堤下大将から大きな寸胴鍋とその蓋、さらに菜箸などを借り、即席ドラムセットを作ります。おじいちゃんたちもスタンバイし、いよいよ動画撮影スタート!
トシくんは最初こそぎこちなく一本指で演奏していましたが、やがて壮大に美しい「かえるの歌」を披露。さらには片手でキーボード、もう片方でトランペット演奏という神業を軽々とやってのけます。
次にえりかちゃんが即席鍋ドラムセットで、見事なパーカッションを披露!!鍋ってあんな軽快な音が出んのか、と驚きました。
続いて歌が得意なケンじぃとボイパの得意ないそじぃのセッション。おじいちゃんたちお気に入りの「かえるの歌」をポップにアレンジ。会場を盛り上げると、最後はおじいちゃんたちとアキコさんによるパワフルダンス!!島民みんなで力を合わせてかっこいい動画撮影に成功!
そんな動画を投稿して数日後……
そこには笑顔で「今日も観光のお客さん、たくさんいらしてますよ!」と告げる遠藤警官と、エプロンをして堤下大将の屋台のお手伝いをするトシくんとえりかちゃん、そしてそれを見守る堤下大将とアキコさんの姿が。
あのあと、見事動画コンテストで優勝し、一気に島は注目され、連日観光客で賑わうようになったのでした。
みんなで力を合わせたらどんなことも乗り越えられるのね~とアキコさんが喜んでいると、ケンじぃたちおじいちゃんズはなにやらサングラスをかけてイキッている様子。なんとあの動画をきっかけに某有名事務所からスカウトされ、「30代目ジジィソウルブラザーズ」としてデビューするため東京へ行くとのこと!!
なに考えてんのよ!とアキコさんに叱られるおじいちゃんズ。「すいませーん!」というおじいちゃんズの謝罪の言葉。ここまで来たら、返ってくるのはもちろんあの言葉。
「いーいーよぉー♪」
本編レポはここまでですが、カーテンコールと個人的感想もこのあと書く予定です!