nakumelo’s blog

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「たまさく」を「おおかみこども」で考えてみた話

「恋人」や「夫婦」というよりは、「師弟」という言葉がしっくり来るコンビだった、「たまさく」

ここのところスカステやら「歌劇」やらグラフやらのサヨナラ特集で、さくらちゃんにとって珠さまがどれだけ影響を与えてきたかが彼女自身によって語られています。
入団時こそ99期の首席という華々しいスタートだったものの、理想と現実のギャップに悩み、早期退団すら考えていたさくらちゃんは、珠さまの「悔しくないの?」という言葉によって目覚め、ここまで登り詰めてこられたと。珠さま無くして自分はいなかったと。


そしてなにかと話題になっている、大千秋楽のあの緞帳前での一言。


「こんな私を……こんな私を、こんな私をっ!!導いてくださって本当にありがとうございます!!」


「たまきさん、あの……」と声をかけたそのときから、ライブビューイング会場のスクリーン越しに「いけ!いってまえさくら!!」と拳を握りしめ、まるで「卒業式に体育館裏で憧れの先輩に告白する子を見守る友達」状態で応援しておりました(笑)

それに対して珠さまは「いやいや、月組みんなで導いてきたんですけどね~」なんて笑っていたけど……きっと気持ちはちゃんと伝わっています。



私がたまさくの関係をイメージするのは、「おおかみこどもの雨と雪」の、主人公「花」とその息子でおおかみこども(人間とオオカミのハーフ)の「雨」。花が珠さまで雨がさくらちゃん。

要は「親子」ということなんですが………


雨は引っ込み思案な男の子で、人間としての生活に馴染めないぶん、自然界にどんどんのめり込み、「オオカミ」としての本能をどんどん覚醒させていきます。
花自身は「人間としてもオオカミとしても、自分らしい生き方を選べるように」という願いをもってこども達を育ててきました。

最終的にはオオカミとして山を統べて生きていく決意をした雨。四つ足でしっかり立って雄々しく吠える彼を見て、花はこう叫ぶのです。


「元気で、しっかり生きて!!」



花が気弱な雨をここまで立派なオオカミとして独立させるまで見守り支えたように、珠さまは、さくらちゃんが、宝塚という厳しい芸の世界で、月組トップ娘役という重責ある立場で、そして、今後進む新たな世界で、それこそ「元気でしっかり生きていける」ように導いたのだと。そういう形の愛情だったのだと。そう思ったんです。


最近だと雪組トップコンビの「だいきほ」とか花組トップコンビの「れいはな」が、そのラブラブっぷりというか、男役さんが娘役さんを優しく包み、娘役さんはそんな男役さんを慕うといういわゆる宝塚的な様式美なコンビが目立ちました。そこへいくとたまさくはお互いに自立しすぎていて、それが「不仲」とか「塩対応」なんて一部では言われているようだと聞きました。


でも、きっとたまさくの目標は、お互いに「それぞれの道で元気でしっかり生きていく」ことだと思うので。そしてそのなかできっとお互いに一緒に過ごした日々が大きな糧となるときが来ると思うので。あの二人はあの二人で、あのままでよかったんです、きっとね。


ちなみに「おおかみこども」にはもう一人、雨のお姉ちゃんにあたる「雪」という子もいますが、こちらはれいこさんかな?と思っています。弟とは違った生き方を選ぶことになる彼女を、やはり花(珠さま)は愛情を込めて「元気でしっかり生きていく」ことが出来るように導いています。