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nakumelo’s blog

関ジャニ∞のこと・新喜劇のこと・その他諸々、長い文章で語りたいときはこちらを利用しています。 Twitterアカウント→@EtoileMelimelo

悲しみの忘れ方~joy!joy!エンタメ新喜劇第四弾公演レポ 後編~

  前編はこちら→ http://nakumelo.hatenablog.com/entry/2016/12/07/200258

  景子ちゃんにナイフを突き付け、人質に取る森にぃ・もりすけさん・太一郎さんの銀行強盗三人組。彼らに対し、アキコさんにはある疑問が沸いていました。

  「あなたたち三人とも、悪い人には見えない。きっとほんとはものすごく優しい心を持っているんだと思うの。なんでこんなことしちゃったの?過去に何があったの?」

  臆することなく三人に語りかけていくアキコさん。やがて一人ずつ、心を開き、過去を話していきます。

  このときの演出がなかなか面白く、雷のような激しい光に包まれながら、舞台には薄いスクリーンが降りてきます。そしてそこにそれぞれメインとなる強盗のなんともいえない表情の顔がアップになり、スクリーンが上がると場面転換され、それぞれのトラウマとなった過去が明かされます。

  一人目は、もりすけさん。元は世界大会を目指すダンサーでした。
あるとき、ボランティアで大島さんとアキコさん……によく似た女性ヘルパーさんが運営する老人ホームを尋ね、そこにいるおじいちゃんたちとその孫たちにダンスを教えることになったのです。
 
最初こそ背中は曲がってるわ前に進めないわおんなじことを何回も聞き返すわを繰り返していたおじいちゃん集団ですが、音楽が鳴った途端、キレッキレのアクロバティックなダンスを披露!!さらに孫たちも負けじとレベルの高いストリートダンスを躍り、とどめが車イスのおじいちゃんが美しいバレエを披露という光景を目の当たりにし、すっかり自信を無くし、性格も歪んでしまったのでした。


  二人目は森にぃ。彼は高校生の頃、初めてお付き合いした女の子(葛原亜衣ちゃん)とのデートで、記念すべきファーストキスをしようとモジモジしている純朴な青年でした。

そこへやってきた暴走族4人組(もじゃさん・藍ちゃん・伊賀さん・平山さん)に絡まれ、危機一髪というそのときに現れたのが、この近所に住むチャキチャキな江戸っ子の割烹着姿のアキさん、その名も「ふとん叩きのハツエ」!! 愛用するふとん叩きの中に警棒を仕込んでいたハツエは、見事な立ち回りで暴走族連中に立ち向かいます。
 
このとき暴走族連中の体には異変が。もじゃさんにハツエが警棒を向けると、そのアフロヘアーからはかわいい小鳥が。伊賀さんの体に警棒が当たると、「♪タンタンタンタタン」や「プシュー!」という新幹線でよく聞く音が。そして藍ちゃんのお腹が警棒を弾き飛ばせば「私、人間ですねん」というお馴染みのギャグフレーズが流れるという個性を活かした演出。
 
見事に暴走族連中を成敗したハツエですが、同時に体がよろめき、森にぃが咄嗟に「だいじょうぶですか!?」と支えたその瞬間、なんと興奮状態のハツエが森にぃにキス!!これ、なんと本当に唇と唇をくっつけていました (゚ε゚*)ワォ!
  大事なファーストキスをよく知らないオバハンに奪われたショックで逃げ出す森にぃ。追いかける亜衣ちゃん。これがトラウマとなって歪んでしまったのでした。
 
そして残された暴走族連中は「そういや平山の体は触ると何が起きるんだ?」と試してみると、なんとラジオの電波を受信することが判明!!たまに雑音で入ってくることでお馴染みの某隣国の音声やら懐かしい某コーヒーミルクメーカーの時報が聞こえてきました。

 
  三人目はリーダー格の太一郎さん。彼は幼少期、まさにこの公園でサッカーをしていたときのこと。

今と同じように、ラーメン屋台があり、そこの大将の信濃さんがせっせと働いていると「バンッ!!バンッ!!」という壁を叩く音がどこからか聞こえてきます。なんとそれはSPゲストの間寛平さん演じるおじいさん!!杖でとにかく壁をめちゃめちゃに叩きながらやって来ました。

  かつて明治座で見たこの寛平じぃさんが茂造ですら敵わないほどの自由奔放じぃさんなのは承知でしたが、今回もとんでもないめちゃくちゃぶり。
信濃「ご注文は?」
寛平「チャーシュー麺をひとつ」
信濃「あ~ごめんなさい!チャーシューがついさっき無くなっちゃって」
寛平「なんでや?」
信濃「さっき団体のお客さんが一斉にチャーシュー麺頼んじゃって…」
寛平「そうかぁ~」
信濃「他のなら出来るんですけどね。何にしますか?」
寛平「チャーシュー麺」
信濃「いや、あの、だからね!」

というやり取りを3回ぐらい繰り返したとき、信濃さんが腹痛でトイレに駆け込むことに。寛平じぃさんがぼーっと待っていると、そこへやって来たのは、ピチピチのTシャツとスパッツに身を包んだ、ちょっとオカマ風のアキさん。
 
「……リモコン、貸してほしいんやわ、全体的に」というなかなか変わったお願いをこの寛平じぃさんにしてしまったもんだからさぁ大変。奇才と奇才のぶつかり合いの始まりです。

二人は夜中にどこからか聞こえる猫の喧嘩のような唸り声をあげお互いを威嚇し、やがて屋台にあるお玉やらお箸やらをそれぞれ自分のスパッツや股引きにぶちこんでパンパンにしていきます。なにがしたいのそれ!!信濃さん早く帰ってきてーー!!  (゚皿゚)  と思いながら、しかし涙が出るほど笑っていました。
  そんな珍妙な現場に居合わせてしまった太一郎少年は、恐怖のあまり性格が歪んでしまったとのこと。

  回想が終わる直前、このピチピチスパッツのオカマ風アキさんが「プロフェッショナル」的な番組にインタビューされている映像が流れました。なんでもこのオカマ風アキさんにとってスパッツは「実家」なんだとか……

  それぞれのトラウマの回想を聞いたアキコさんたち。端から見れば些細だったりおかしかったりするような思い出も、彼らにとっては苦しくつらい、今でも心に巣食う記憶なのです。

  「それでも……こんなことしちゃダメよ!あなたたち絶対優しい子なのに!!人生はつらいことも悲しいこともたくさんあるけど、楽しいことを探してまたがんばっていくのよ!!こんなこと今すぐやめてやり直してまた楽しいこと探しなさいよ!!」


  この台詞のとき、私の胸にあったモヤモヤが一瞬にしてブワッと消えて無くなっていきました。つらいことや悲しいことを乗り越えられる「楽しいこと」を探す……楽しいことなら、私はもう見つけてる。ここにある!!だいじょうぶ!!と。アキさんにものすごく力強く肯定してもらえた気がしました。

  そこへちょうどタイミングよく出前から帰ってきた一の介マスターと茂造。景子ちゃんが人質に取られているのを見ると茂造がいつものあの肩掛けかばんから取り出したのは……「さっきワシがたっぷりチビったアテント」という恐ろしいアイテム!!そしてそれを強盗目掛けて蹴りあげる!!強盗たちがその汚物に恐れおののく間に景子ちゃんは脱出し、見事強盗たちは逮捕!!でも皆さんはチビったオムツを取っておくなんてことはなさらないように!!

  逮捕されても、どこかスッキリしたような表情の強盗たち。罪を償ったら、今度は楽しいことを探してまたがんばると約束しました。そんな彼らを応援するかのように、アキコさんのダンスタイムがスタート!!OPに出ていたダンサーの方々が再登場し、アキコさんとパワフルなダンスを披露。そしてエンタメ恒例の新喜劇座員によるダンスソロもありました。なかには茂造や一の介マスター、和子おばあちゃんなど、ダンスな苦手なメンバーもいましたが、そのぎこちなさもまたほほえましく感じました。

  そんなアキコさんに背中を押され、ゆたか大将もついに景子ちゃんに告白!結果は見事OK!!大喜びするゆたか大将を見て、和子おばあちゃんは言います。

  「ゆたか、本当によかったね!おばあちゃんもうれしいわ。でもね、“あの方”のおかげでもあるということを忘れたらだめよ……みんなでお礼を言いましょうね……神様……神様~!!」

ツィゴイネルワイゼン」が流れ、神様に孫の幸せを感謝するおばあちゃん。そして、神様におばあちゃんが伝えたいことは、もうひとつ。

  「ここにいるアキは、芝居も、躍りも、本当に素晴らしい!!すごいエンターテイナーです。きっと、これからの新喜劇を引っ張っていってくれる……座長になってくれるでしょう!!」

   これは「お墨付き」といい、新喜劇の重鎮である桑原レジェンドから「時期座長に相応しい人材である」と認められることであり、現在の5座長は全員通ってきた儀礼なのです。アキさんの座長就任の夢が現実味を一気に帯びた瞬間でありました。

  「アキ!!来年辺り、座長になってくれるか!?」と尋ねる桑原レジェンド。涙を流し、しかし笑顔で「はい!なります!!絶対、なりまーーす!!」と力強く宣言してくれたアキさん。「いやそこは“いーいーよぉー”やろー!」とツッコむ茂しゃんも、どこか嬉しそうにアキさんが自分の背中へまた一歩追い付いた瞬間を見守っていました。


  終演後は、すでに3月に決定している第五弾公演の先行チケット販売が開始され、それに並ぶことにしました。そこに、数日前までTwitterで相談に乗っていただいていたアキさんファンの知り合いの方を見かけて、ご挨拶。
  「あの、私、アキさんの“楽しいことは自分で見つけて探すの”って台詞聞いて……」と話していると、こらえきれずに涙がボロボロ出てきてしまい、本来笑いのための劇場なのに泣いてしまいました。アキさんが「あなたがしていることはずるいことでも逃げでもない。またがんばるために自分で探して見つけた“楽しいこと”なんだから、思いきり笑って楽しめばいいんだよ」と肯定してくれて、舞台から「悲しみの忘れ方」を教えてくれたように思いました。

  涙を拭い、チケットを買い、特典であるアキさんとの写真撮影へ。いつもは緊張して「お疲れ様でした」という挨拶ぐらいしかできないし、後もつかえてるからあまり話せないけど、絶対今日は一言でもお礼を言わなきゃ、とドキドキしながら列へ並びました。
  ダンスパフォーマンスのときの衣装のまま、一人一人と丁寧に握手と言葉を交わし、撮影に応じているアキさん。私の番になり、スタッフさんにスマホを渡し、写真を撮り、アキさんから手を差し伸べてくださり、握手を交わしました。そのときに、「後ろの方、ごめんなさい!少しだけ、待ってて!」と思いながら思いきって言いました。
  「あの、私、悩みがあったんですけど、元気になれました。ありがとうございます!」
  アキさんはそんな私のたどたどしい言葉も、「うん、うん、そうやったんや」と聞いてくださり、「でも、よかった。また来てね!」と微笑んでくださいました。
 
  同じ場所では森にぃも写真撮影に応じており、こちらは少し長めにお話が出来るようでした。実は一週間前に私はホンワカパッパー隊で森にぃに張り付いて彼のアップばかり撮っていたので、それをチラッと話したら「あぁ!あのときの!」と覚えていてくださいました。そして「これからもどんどん撮ってくださいよ~!」と了承していただけました。
ちなみに私のひとつ前のご婦人たちは森にぃの「てっぺんハゲ」を見せてもらい、拝んでいました(笑)

  ホテルに帰り、メイクを落としたりお風呂に入ったり、夜食を食べたり、TwitterやLINEをやりながら、私はある歌を繰り返し聞いて口ずさんでいました。それが、今回サブタイトルにもなっている乃木坂46の「悲しみの忘れ方」です。

  その歌のなかに、こんな歌詞があります。

  
  「悩んでたのは私だけじゃないんだ  そばにいつだって 誰かいる」

「思い通りに何も行かないけれど それでも誰もが前を向く」

「みんな同じだ 迷い悩み傷つく」


   これまで何度かエンタメレポでも書いていますが、一見華やかにかつ異例のスピードで座長候補にまで登り詰めたアキさんも、それまでの道は決してなだらかではありませんでした。でこぼこしていて、ぬかるみもあって、坂道のように険しく、日の光も射さず、前すら見えない道だった。そんなアキさんに、冷たい視線を送るような人や、耳を塞ぎたくなるような言葉で追い詰めた人も、きっといた。それでもいつしか茂しゃんをはじめ多くの人達と手を取り合い、前へ前へ進み、諦めないでここまで来てくれた。そんなアキさんに会えて、そんなアキさんだからこそ作れる舞台を見ることが出来て、本当に本当によかった。

   「悲しみの忘れ方」は元々は乃木坂46のドキュメンタリー映画のタイトル、そしてその映画の主題歌なので、秋元康さんは彼女たちのこれまでの道のりや表情を踏まえてこの歌詞を書いたことは重々承知しております。しかし、これまでと今回のエンタメ新喜劇を見て、私がアキさんに感じたこと、そして舞台を通じて教えてもらったことに一番しっくり来るのがこの曲だなと思い、乃木坂ファンの方の反応も気になりましたが、思いきってこれをサブタイトルとキーワードとして引用させていただきました。

 


 



 

 




 

悲しみの忘れ方~joy!joy!エンタメ新喜劇第四弾公演レポ 前編~

  新喜劇が誇る、変幻自在エンターテイナーでスーパーエース、そしてついには時期座長候補のひとりとなったアキさんの「joy!joy!エンタメ新喜劇」第四弾初日公演へ行って参りました。

  ……しかし地元から新幹線で大阪に揺られる私の心はどこかどんよりモード。その時期、些細なことではあるのですが仕事の人間関係で行き詰まってしまい、憂鬱な気分のまま出発を迎えてしまったのです。

  「心の弱い私がここまでなんとかやってこれているのは、今は新喜劇があるからだ。でも、辛いとき苦しいときに新喜劇を見るなんて、これは“逃げ”というか……“ずるい”ことではないんだろうか……」

  そんなことを悶々と考えながら、大阪到着→ホテルへチェックイン→ささっと夕飯→NGK内でホンワカパッパー隊撮影&買い物 などをしているうちに開演時間となりました。途中、ホテルのエレベーターで一緒になった金髪坊主のオバハンに舌打ちされたり、開場して席へ向かうとめっさおっかなそうなヤンママがどっかりと座ってたり(間違い指摘したらすげーめんどくさそうに正しい席に戻っていった。ちなみに謝罪なし)とビビりなワシにはしんどすぎるほどの緊張の一瞬を過ごし、いざ開幕。

  幕が開くとそこは周りをホテルや教会に囲まれた静かな公園内。ラーメン屋の屋台と、「ビッグチャンス」という名の喫茶店があります。そこをバッグにノリノリで踊る若者たち。と、客席からどよめきが聞こえ、そちらを向くと、なんとアキコさんが客席を通って舞台へ!!そのまま若者たちとダンスを踊ると、アキコさんの掛け声で新喜劇本編スタート!!


  デートにやってきた玉置さんと、その彼女である真希ちゃん・まりこりん・まりこちゃん。ちょうどラーメン屋さんの屋台があるから、ここでごはんにしようよ!ということになりました。ラーメン屋の大将はゆたかさんなのですが、本日新しいバイトを雇ったとのこと。

  と、そこへ響き渡る「東京ブギヴギ」、そしてセグウェイに乗ったアキコさんが颯爽と登場!!しかしアキコさんもセグウェイは初めてだったらしく、慣れない操作ゆえになかなかコントロールが効かず、止まることが出来ない……と思っていたら、なんと持ち手部分と足元の乗り場が見事に真っ二つに取れてしまうハプニング発生!!アキコさん曰く「怖いからぎゅっと握りすぎて上に力が入りすぎたみたい」とのこと。

そんなお騒がせバイトのアキコさん、周りがとても静かで人通りも少ないのを見かけて「大将はなんでまたこんなところで屋台を出したんですか?駅前とかのほうがお客さんたくさん来そうなのに…」と素朴な疑問をぶつけます。それに対し、歯切れが悪い返事をするゆたか大将。なにかワケアリのようです。
  そこへ、喫茶店「ビッグチャンス」のオーナー、一の介さんが登場。そしてまもなく一の介さんの娘である景子ちゃんが帰宅。景子ちゃんを見つめるゆたか大将の目が輝いているのを見て、「なるほど景子ちゃん目当てなのか」と屋台出店の理由を把握するアキコさん。しかし景子ちゃん、なんと女優の勉強をするため明日からアメリカ留学へ旅立ってしまうとのこと。がっくりと肩を落とすゆたか大将を見て、どうにか明日までに告白できたらいいのに、とアキコさんは思うのでした。

  そして従業員でもある景子ちゃんが明日からいなくなるため、「ビッグチャンス」でも新しいバイトを雇ったのですが……ここまできたらもう皆様予想がつくように「初日から遅刻」しているのです。そうです、アイツなんです!!

「わぁぁすいませーーん!!遅れてしまいましたーー!!」と叫びながらやってきたのは、新喜劇が誇る暴走老人・茂造!!バッグを蹴り飛ばす替わりにおもきしゆたか大将の顔面にぶつけ、そのときの音がこれまでの公演で聞いたことのない「ボフッ!!」という、バレーボールとかドッジボールの試合で聞くような音!!茂造曰く「joy!joy!では手加減しないって決めてるんや」そうです。茂造が遅刻した理由は相変わらず変な夢を見たことによる寝坊なのですが、「タクシーが停まって、ASKAと清原が出てきた」というかなりタイムリーな夢でした。ドラッグ、ダメ、ゼッタイ。
  そんなハチャメチャジジィの茂造をアキコさんはたしなめますが、茂造に元気よく「すいませーん!」と呼ばれるとつい「いーいーよぉー」と許してしまい、すぐに仲良しになりました。

  と、そこへいかにも「誰か出てきますよ」的な音楽が鳴ったのに、誰も出てこなくてズッコケる一同。少し間が空いて警官のスケちゃんが出てきましたが、几帳面座長な茂造はそれが許せず、「もっかいやりなおせー!」と下手に戻すことに。ここから棒読み気味なうえに相変わらず「ザ行」が「ダ行」になるグダグダっぷりを発揮するスケちゃん警官とそれに対していちいちひっぱたいてツッコむ茂造との攻防が続きました。いつかこの二人が絡んだらえらいことになりそうだと思っていましたが、ここまで大騒ぎになるとは……
  そしてさんざん茂造にひっぱたかれダメだしされまくったスケちゃん警官、「銀行強盗が逃走中だから気を付けて」と注意を促していきました。これだけ言うのに3分ぐらいかかってたなぁ。


  アキコさんがラーメンに使うネギを買いに行っている間、茂造・一の介マスターも交えて、どうやったら景子ちゃんへ告白出来るか考えるゆたか大将。なんでも昔好きだった女の子に告白してこっぴどくフラれたトラウマから、なかなか上手く告白できなくなってしまったとか。そこへやってくる一人の小柄な老紳士……いや老婆。新喜劇の重鎮、桑原レジェンドが演じる和子おばあちゃんです。  ゆたか大将の祖母である和子おばあちゃん、孫が結婚できるのかどうかを心配してこうしてたまに様子を見に来るそうです。

  和子おばあちゃんと入れ違いに入ってきたのが、ドタバタと走ってきてゼェハァと荒い息を整え、「……なに?」と尋ねてくる黄色スーツのチョビヒゲやくざのアキさん。今回アキさんの変化が多いのも見物でした。

新喜劇ではお馴染みの展開、一の介マスターが保証人になったが故に出来た、300万円という多額の借金を取り立てに来たのですが……普段の新喜劇なら「そんな大金急には無理です!」と慌てるのに、涼しい顔であっさりと懐から300万円の入った封筒をヤクザアキさんに渡す一の介マスター。景子ちゃんのアメリカ留学の足しになればとさっき銀行で下ろしてきたばかしだったそうです。これにはヤクザアキさんが逆に大慌て。「あとからまた来ること出来ないじゃないか!!」と苦し紛れに本来全然関係ないゆたか大将の屋台にまでケチをつける始末。いいからさっさと帰れよー!と追い詰められるヤクザアキさん、「俺の子分がいるんだ!そいつに落とし前をつけさせる!おい、こっちだ!!」と誰かを下手から呼び出します。

  そこへ出てきたのはなんと、あの「ミヤネ屋」の宮根さん!!しかもアキさんそっくりの黄色のスーツにチョビヒゲスタイル!!実は宮根さんは吉本新喜劇、特にアキさんのファンで、「Mr.サンデー」のハロウィン特集コーナーでもアキさんのコスプレを披露したほど。そんなご縁で今回こうして夢のコラボが実現したそうです。もちろん「すいませーん!」「いーいーよぉー」とお馴染みのやり取りを本家同様交わし、ミヤネアキはニコニコ満足げに帰っていきました。帰り際には「明日もミヤネ屋見てねー!」という告知も忘れてませんでした(笑) そんな子分を見送ったあと「ば、バカヤロー!!」と本家ヤクザアキさんも去っていきました。

  やがて買い物からアキコさんが戻り、今度は一の介マスターと茂造が出前にいくことに。そこにゆたか大将の友達でミュージシャン志望の真也さんもやってきて、彼の得意なギター演奏も交えて景子ちゃんへ告白しようとアキコさんと共にサポートしますが、やはり上手くいきません。


  と、そこへ駆け込んでくる三人の男たち(森にぃ・もりすけさん・太一郎さん)。彼らは先程スケちゃん警官が注意を促していた逃走中の銀行強盗で、なんと景子ちゃんを人質に、逃走用の車を要求してきました!!

  一体アキコさんはこの危機をどう乗り越えるのか!?ゆたか大将は無事告白できるのか!?そしてアキさんが舞台を通して教えてくれた「悲しみの忘れ方」とは!?

後半へ続きます!!





 

 
 

 


 

 

「くまモンからの宝モン~天草より愛を込めて~」 レポ

  安井まさじさんが新喜劇を退団し、故郷熊本へ戻って早5ヶ月……

  まさじさんは熊本ローカルのテレビ番組やラジオのレギュラーを獲得、さらに自身が座長となって「よしもと南国劇団」なるものを旗揚げし、精力的に活動していました。ラジオレギュラーに関しては他地方の私でもradikoプレミアムで聞けるので、日曜夕方を楽しみに待つようになっています。

  そんなまさじさんと、熊本のアイドルゆるキャラくまモン」がNGKへやって来て行う「くまモンからの宝モン~天草より愛を込めて~」を見て参りました。

  開演前、待ち合わせた友人とNGK館内にあるたこ焼き屋さん「甲賀流」で腹ごなしをしていると、たこ焼きを買うお客さんの列にどこかで見たような長身の男性と、その横にいる小柄な男性……なんとまさじさんとしみひろくんでした!!思わず友人と話しかけに行ってしまいました。その節はほんとうにありがとうございました!!

   幕が開くとそこは海も綺麗で天草四郎ゆかりの崎津教会もあるのどかで美しい街、天草。ここでゆたかさんはちゃんぽん屋台を経営しています。この屋台の近くには旅館もあり、ここでは女将の靖子さんが息子で高校生の太一郎さんを育てながら経営しています。

  と、警察官の太田さんと安世ちゃんカップルが「あなたに会いたい方がいるそうですよ」と連れてきたのは……くまモン!!今回は新喜劇ファンの方だけでなくくまモンファンもたくさん観劇しており、登場したときの歓声がものすごかったです。
このくまモン、言葉こそ喋れないんですが、体全体を使って表情をよく表してくれます。そしてありがたいことに出演者全員がくまモンの言葉を通訳してくれるときもあります(笑)

  くまモンによれば、「ゆたかくんに会わせたい人がいるんだモン!」とのこと。そこに現れたのは熊本弁丸出しで、毬栗頭に10円ハゲの、まさじさん演じる「熊本 便」!!!この便さんは熊本ではくまモンばりの知名度と人気を誇っており、やはり歓声がすごかったです。もちろん新喜劇ファンからも、5ヶ月ぶりの「帰郷」に拍手喝采でした、
  便さんはゆたかさんの兄で、またいっしょにちゃんぽん屋台を手伝うことにしたのですが、九州男児的な気質なのかどうも喧嘩っ早く、お客さんを怒らせてしまいます。そんな兄に呆れるゆたかさんを、くまモンと靖子さんが優しくフォローします。

  実は靖子さんに想いを寄せているゆたかさん。「それなら告白したらいいじゃない!」と背中を押す便さんとくまモン。しかし、なかなか告白に踏み出せないのは、息子の太一郎さんのことがあるから。
  太一郎さんは高校では剣道部に入っており、部長も務めるほどの剣豪なのですが、ここのところスランプぎみで試合に勝てず、生真面目な性格もあり責任を感じて落ち込んで塞ぎこみがち。この太一郎さんのスランプ問題が解決しないうちは恐らく母親の靖子さんもプロポーズを受けてくれないだろうとのこと。

  そこへトボトボ帰ってくる太一郎さん。なんと退部届けを提出してきたとのこと。そんな部長を追いかけてやってきたの剣道部員は……大人気歌ネタコンビ、すち子&真也!!二人はこう見えて留年しまくりの夫婦の現役高校生なんだとか。
「ねぇあなたたち、佐藤部長どこにいるか知らない?これあげるから、教えてーー!」とすち子さんが懐から取り出したのはお馴染みねぶり飴!!そしてそれを客席に勢いよく撒く!!客席はたちまち「こっちにちょーだい!」「こっちもー!」と飴取り合戦に。私のいる席はほぼ真ん中あたりなのですがこの辺て飴が意外と落ちてこないんですよね……(´ヽ`)

  最近のチームすっちー公演ではすっかりお馴染みの、太一郎さんのしゃべり方をすち子さんが大袈裟に真似するくだりや、真也さん十八番のギター歌ネタでどうにか説得……いやかなりおちょくりまくったせいで、ますます塞ぎこむ太一郎さん。「お前らどうしてくれるんだ!」とゆたかさんがぶちギレすれば負けじとすち子さんも「痛い目に遭わしてやる!」とマキザッパを屋台から取り出し、もうすっかりお約束のドリルを披露!さんざん好き放題やってお騒がせダブりまくり夫婦は帰っていきました。

  ちょうどその頃、信濃さん・ロバーターさん・モロミーさんの歴史研究をしている大学教授チームがこの天草を訪ねていました。一説によればあの天草四郎はフィリピンへ逃亡し生き延びたかもしれないということ、なので場合によっては子孫がいる可能性もあるかも、ということで調査をしているようです。
  さらにお宝鑑定士のベップさんや瀧見さんもやって来たので、早速各々のお宝を見てもらいますが、どれもこれもあまり価値のないものばかり。くまモンも「このボールすごいんだモン!これはあのイチロー選手が記録更新したときに打ったボール!!……にそっくりなボール!!」と持ってきますが、もちろん価値はなし。だってそれただの野球ボールだもんね……
 
ここで登場したのがその日のスペシャルゲスト、NON STYLE石田さん!「隣にキモい奴おらんからのびのび出来る~♪」と相方をディスりつつベップさんの乳首をいじくり倒し、「数百万は下らない」と自称していた壷を持ってきたもののくまモンがうっかり割ると「ダイソー」の文字が裏側に書かれており、インチキがバレて帰っていきました。
 
靖子さんも、旅館に置いたままになっているという古い木刀を持ってきますが、やはりあまり価値はないとのこと。しかしもしよかったら100円で買い取りますよ、という鑑定士たち。

そこへ先程の歴史研究チームがやってきて、木刀に刻まれた家紋を見て驚愕。なんとそれは天草四郎の家紋で、その木刀は天草四郎が使っていた、相当の価値があるものだということ。実は鑑定士コンビは詐欺師で、価値あるお宝を安値で手に入れよういたのです。
 
バレたなら仕方ない!とインチキ鑑定士コンビが呼んだ助っ人。それは……ドタバタと足音を立て、ゼェハァと息を乱してやってくる黄色いスーツのチンピラ……そう、アキさんです!!相変わらず威勢が良く脅しまくるものの、「すいません!」と謝られたら「いーいーよぉー」と許してしまうお人好しぶりを発揮。便さんが鳴らしたマイケルの曲の着メロで華麗なダンスも披露!実はアキさん、この前日は祇園の夜公演→移動→NGKくまモンというとんでもない掛け持ちをしてたそうです。鉄人……!!!
 
そんな鉄人ヤクザのアキさん、実は他の現場でも助っ人を頼まれているとかで、木刀を取り上げる前にいなくなってしまいました。インチキ鑑定士コンビは今度は靖子さんを人質に取り、木刀をよこせ!と脅してきました。
一同がテンパっていると木刀を包んでいた布から表れた一枚の紙。そこには一説通りフィリピンへ逃亡しキリシタン狩りから生き延びた天草四郎の家系図があり、そこから太一郎さんが天草四郎の血縁者であるということが判明!!
  剣の達人でもあった天草四郎の末裔で、剣道部部長でもある彼ならきっとこの木刀でインチキ鑑定士を成敗できるはず。けれども試合で負けてしまったトラウマが未だ拭えず躊躇する太一郎さん。そこでしびれを切らした便さんが活を入れます。

  「いつまでウジウジしているんだよ!!試合に負けたぐらいでなんだ!!……住む家が無くなった人がいるんだ、会社が潰れちゃって仕事が出来なくなった人がいるんだよ。でもな、みんな前を向いて笑ってがんばっているんだ!少しでもいい方向へ進むようにって!!だからお前も勇気を出して立ち向かうんだ!!」

  「家が無くなった」や「会社が潰れた」は大袈裟な表現ではなく、まさじさんが帰ってきた故郷・熊本で起きた、そして現在進行形で起きている「現実」なのだろうなということはすぐにわかりました。それでも、少しでも熊本の人々に笑顔を取り戻してもらい、明日への希望の活力になればとこの人はああいう決断をしたんだ、と思ったら、スッと涙がこぼれました。

  便さんの言葉に勇気付けられ、木刀を手に取り、インチキ鑑定士たちに立ち向かった太一郎さんは、見事な剣術で成敗。インチキ鑑定士たちはやたらイチャイチャしている太田&安世警官カップルに逮捕・連行されていきました。
  自分があの天草四郎の血を引いているなんて……と感慨深く木刀を見つめる太一郎さん。そのときくまモンが衝撃の事実を……

  「実はそれ……僕が京都で買ったお土産の木刀に天草四郎の家紋のシール貼っただけなんだモン。家系図も僕が書いたんだモン。嘘ついてごめんなさいモン!!」

  その事実に驚愕し、がっかりする一同。しかし太一郎さんには確実に「勇気」と「自信」というくまモンからの宝物が心の中に届いており、これからも剣道をがんばるよ!と決心します。

  今こそチャンスだ!と便さんとくまモンに背中を押され、ついに靖子さんに告白するゆたかさん。靖子さんの返事は……

  「ごめんなさい!私、好きな人がいるの……私やっぱり……便さんが好き!!便さん、私とお付き合いしてください!!」

  茫然とするゆたかさんに対し、ニッコニコの笑顔で「喜んで!」と返事をしてしまう便さん。失恋したゆたかさんをくまモンが肩を抱いて慰める、というところで本編は終了。
  カーテンコールでは出演者全員とお客さんで最初に練習した「くまモン体操」を躍り、記念撮影をしました。くまモン体操では完璧に躍りこなす人もいれば、なかなか動きが追い付かずにちょっとぎこちない人、そしてすち子さんにいたっては2階席のお兄さんと謎のポーズを交わすなど、それぞれに個性が出ていました。ただひとつ言えることは、全員もれなくかわいかった!!撮影OKなら撮りたかった!!それぐらいかわいかった!!

  「熊本は今みんなで力を合わせてがんばっています。今回舞台になった天草をはじめ、景色の綺麗なところも美味しい食べ物もたくさんあるので、どうか遊びに来てください!」と力強く挨拶してくれたまさじさん。終演後はロビーに便さんの姿のまま出てきて、写真撮影や握手やサインに応じてくださいました。私も写真撮影をお願いし、「ラジオを毎週聞いてますよ」と伝えられました。この日はくまモン公演最終日だったため、多くの人がまさじさんがNGKにいるこの最後の時間を惜しんでいるようでした。
   
   私は以前、「遠く離れてしまってもきっとまたまさじさんに会える」「そのときはまたたくさん笑わせてもらう」と書きましたが( http://nakumelo.hatenablog.com/entry/2016/05/31/113813 )、見事にその願いが叶いました。誘ってくれた友人には本当に感謝しています。

  熊本でがんばっているまさじさんと、茨城でがんばる私。そんな私たちがまたNGKで出会える日が来ますように、とドンキホーテで夜食と翌日の朝食を買ってホテルに帰る道すがら思ってみたりしました。


 


 

 
 
 





 

eighter卒業

  このたび、わたくし、eighter(エイター=関ジャニ∞のファン)活動を卒業しました。正確に言えば「気づいたらしてました」

これまでも何度かいわゆる「ヲタ卒」を考えたことはありますが、どれも「好きだけど批判されてor報われなくて腹が立ってもうめんどくさいやめたい」というあまりにもマイナスでひねくれていて「好きだけどやめなきゃいけない」という妙な義務感すらありました。大抵次の日あたりにはこういうのは撤回してます。「明日からダイエット本気出します」的な感じです。


  でも去年辺りから、エイト関連のメディアを追わなくなったり、ライブの当落に一喜一憂することもなく、執着心がどんどん薄くなっていくのが自分でもわかりました。録画もしないしリアタイは気分の乗るときだけでいい。ライブも当たればラッキーでハズレたらそれはそれで構わない。そんな風に捉えるようになっていました。

 
  決定的に自分がもうeighterではないのかなと思ったのは、この時期に入り年末の大掃除が頭をちらつくようになり、「あのグッズは売ろう、あの雑誌は捨てちゃってもいいかな」なんてぼんやりと考えていて、整理整頓及び断捨離を行うようになり、その最中ふとハッと気付いて「あぁそうか、もうエイトが生活の一部で無くても平気になっていたのか」と実感しました。

 
  やはり大きなヲタ卒の要因は、このブログでも記事の大半をそのレポが占めている新喜劇だと思います。ありがたいことに月一ペースで何かしらの公演を観に行くことが出来て、その何回かには座員さんご本人と直接お話ししたり写真撮影をさせていただいたりと、充実した新喜劇ヲタ活動をしております。そうするとどうしても時間もお金も関心も新喜劇のほうへ向くことが多くなり、次第に頭のなかにあるエイトを占める割合が減っていっていたようです。

 
  私が生まれて初めて好きになったアイドル、それが、ジャニーズなのにどこか泥臭くて面白くてダサくてでもかっこいい関ジャニ∞でした。彼らがいたから、登校拒否寸前になるほど大嫌いだった高校も、入社一年目にパワハラに怯え続けた現在の仕事も、家族のゴタゴタも、なんとか耐えることができました。
  そしてeighterの友達を増やしたいと始めたTwitterで、とある大阪の女の子と知り合いました。そして彼女の勧めで見せてもらった茂造の新喜劇が、また新しい世界を見せてくれました。だから元を辿ればエイトがきっかけで今の私があるのです。エイトにはほんとに感謝です。

 
  本当のヲタ卒は「無理をせず自然と」そして何より「自担たちへの感謝の気持ち」「悔いのない満足感」があってはじめて出来るものなのかな、と思いました。

 
幸いにも新喜劇ファンになってからも、変わらずに接してくれるeighterきっかけで出来た友人知人もたくさんいました。そのなかには私より前にeighterを辞めて別のジャンルへ移行した子、一度は辞めたものの今度は別のジャニーズのグループのファンとして復帰した子などさまざまな子がいます。きっかけこそ好きなジャンルが共通するということてあってもそのあとはやはりフィーリングなんだろうなぁと実感しております。どこへ行っても私は私だし、違う場所へ行っても気持ちが繋がっている人たちと大切な思い出があるから前へ進めるんだと思いました。

 
  エイトに関しては今後まったくなにも見聞きしないというわけではありませんが、とりあえずファンとしての活動はここで一旦一区切りにしようと思います。もしかしたらまたひょっこり復活することもなきにしもあらずなので、そのときはまたよろしくお願いします。


最後になりましたが、「これからeighter及びジャニヲタになりたい方への忠告」を私なりに書き残しておこうと思います。

①「なんとなく〇〇くんが気になる」 それだけでもヲタになる大きなきっかけ!!

②歴の長さは関係ない!誰もが最初は「新規」だった!!

③「顔ファン」多いに結構!!容姿端麗も彼らの大きな魅力!!そこから色々知っていくのもOK!!

④「ハズレた見知らぬ他人の気持ち」よりまずは「当たった自分の素直な嬉しい気持ち」を大切に!!

⑤ヲタはいつでも「入学」「卒業」「再入学」OK!!

  以上!!あざっした!!

まだまだ座長!!もうすぐ座長!? 「茂造の青春時代!!」リバイバル公演レポ

  GWの祇園花月を感動の渦に巻き込んだ「茂造の青春時代!」が、このたびNGKで一夜限りのリバイバル!しかも「まだまだ座長!!」と現役続行を示唆する茂しゃんと「もうすぐ座長!?」と時期座長候補へ名乗りを挙げたアキさんが、演出とパフォーマンスを練り直し、さらにパワーアップしているとのこと!

  基本的なストーリーの流れは前回祇園で行われたものと同じ(詳しくはこちら→http://nakumelo.hatenablog.com/entry/2016/05/04/222302 )。ただし今回は急遽決まった公演でもあるためか何人かキャスト変更がありました。(祇園版→リバイバル版のように表記しました)


  【第一部 新喜劇パート】

番頭:ニーナさん→まさとさん

旅館の娘 長女:平本茜子さん(外部の女優さん)→真希ちゃん

旅館の娘 次女:幸恵ちゃん→まみちゃん  (このため前田姉妹が役でも姉妹となりました)

  旅行会社社長の息子: まさとさん→玉置さん

【第二部 回想パート】

  暴走族:タックルさん→奥重さん

  看護師:幸恵ちゃん→真希ちゃん


  また、演出にも数ヶ所変更がありました。
 
  回想パートの冒頭のオーディションシーンで、フミエ(たまよさん)とマサコ(人妻ニャンコさん)がピンクレディーの「UFO」を歌うシーンは、今回ニャンコさんが出演されなかったのでフミエがソロで松田聖子さんの「青い珊瑚礁」を熱唱

  前回のレポでは抜けていますが、祇園版で実は伊賀さん演じるニューハーフのアンナは肉体も完全に女性にしたいのでモロッコで性転換手術を受けることにします。しかしなんとラスト間際で失敗して亡くなってしまうオチでした(実際、性転換手術は命に関わるほどの大手術)。
  これはどうやら前回終了後のアンケートで「さすがに死ネタはやめてくれ!」とクレームが殺到したのか、今回のリバイバル版ではラスト手前で「手術に行こうと思ったけど、恋人のゲンタ(要冷蔵さん)が“ありのままの君でいい”と言ってくれたからやめた」ということで手術を回避。命を落とさずに済みました。よかったねアンナ!!

   今回は追加キャストでアキさんの推薦するブレイクダンスユニット「MORTAL COMBAT」さんも参加。回想パートでアキさんが演じるシュウジと共に漁へ出る漁師役で、「大漁だったときに船の上で踊るダンス」をシュウジと披露し、最後のオーディション優勝シーンは直美や山茶花荘の女の子たち、そしてこのMORTAL COMBATとシュウジがユニットを組んで歌とダンスの融合のパフォーマンスで優勝、ということになっていました。

森田さん演じるサカガミも、前回にも増して「どんなにボロボロでカッコ悪くても愛するエツコの為に駆けつける」というラブスーパーマンを彷彿とさせるような真っ直ぐな愛を貫き通しているように見えました。森田さんここのところ人気がぐぐっと上がっていて、登場したときに茂しゃんアキさんに負けないくらいの歓声があがっていました。


  何より大きいな、と感じたのは、絶望の最中にいる茂造にシュウジが「山茶花荘」の名前の意味を教え、前を向いてほしいと伝える場面。
  祇園版は冷静に静かに諭す、という流れだったのが、最初の一声からすでに涙声で、ボロボロと涙を本当に流しながら、絞り出すような声で顔を真っ赤にしながら説得していました。   そして茂しゃんはもちろん、フミエ役のたまよさんやサカガミ役の森田さんも同じように涙を流しながらそれを聞くという本気ぶり。
  今回は前回の祇園版を見ておらず初めてこの作品を見た、という方も多かったようで、ちょいちょいシリアスシーンのなかでも笑い声があったのですが、このあたりのシーンになると「エッ茂造ってこんな重たい過去あったの……」「アキさんが、茂造が、泣いてる……」といういつもの新喜劇との違いに動揺している方も多かったです。それだけ物語に引き込んで胸を締め付けるような圧倒的な表現力でした。

 
  カーテンコールでは現役座長継続の茂しゃんと時期座長就任希望のアキさん二人で今後の新喜劇を引っ張っていきたいということ、来年芸歴30周年の茂しゃんと25周年のアキさんでやはり何か面白いことがやれないか企画する予定ということ、そしてGWの祇園茂造特別公演はもちろん来年も開催予定であるということも力強く宣言されました。

  辻本茂雄荒木良明。生まれ育った環境も、お笑いを目指した経緯も異なり、それぞれの道で悩み迷いながら前へ進んで来た二人が、こうして新喜劇というフィールドで出会い、大きな大きな化学反応で新喜劇の新しい可能性を産み出せた奇跡。それを目撃できた気がする今回のリバイバル公演でした。
 


 

 

しみけんの絶対座長になりたいんや!! レポ

  「新喜劇の座長になりたい!」という夢を抱き続けている「しみけん」さんこと清水けんじさん。彼がその願いに近づくステップアップとして開催されている「座長になりたいんや!!」新喜劇。10回以上開催されていますが今回初めて観劇することになりました。

  前説がゆたかさんと信濃さんということで女子の黄色い歓声のすごいことすごいこと!しかもお二人ともこのあとのお芝居の関係で黒のスーツでキメていたのでめちゃめちゃかっこよかったです!拍手の練習では「パン・パパ・パン」で合わせるときにゆたかさんがジャケットをはだけさせてさりげなく乳首アピールをしていました(笑) 私の目の前の席の女性陣はお二人のファンだったのか登場からハケるまでずっとキャーキャーうれしそうでした。


幕が開くと、なんとそこは葬儀会場。しみけんさんが主任となって葬儀屋スタッフの藍ちゃんとスケちゃんこと祐代さん(昨年入団した金の卵8個生のひとり)がせっせと会場準備をしていました。ちなみにこのスケちゃん、私は生で見るのが初めてだったのですが、一歩間違えれば棒読みにもなりそうな独特のテンポと間の取り方、さらには「サ行」が「ダ行」に変換されてしまう滑舌で「おいおいこれお芝居できるのか?」と驚きましたが、不思議といるだけで笑いを取れる所謂オクレさんタイプのようでした。期待の大型新人到来です。

  亡くなったのは浜さんことチャーリー浜さんなのですが、バタバタと準備をしているうちになんと亡くなったはずの浜さん本人がフラフラと歩いているのが発見され、あわてふためく藍ちゃんとスケちゃん。そこで、しみけんさんとご近所に住む浜さんと仲良しの信濃さんが事情を説明します。実は浜さんが死んだというのは嘘で、この嘘によって最近ほとんど顔を見せなくなった三人の息子たちがそれぞれどんな反応を示すか確かめたい、そしてそれを本当に亡くなったときの財産配分の参考にしたいとの浜さんの願いでした。それを聞いた信濃さんがしみけんさんへ嘘の葬儀の依頼をしたというのです。葬儀は「故人の意向」ということであえて目立つ玄関先の屋外で行われることに。

  そしてやって来る三人の息子とその身内。長男の忠志(西川忠志さん)は妻の真希(前田真希ちゃん)とやって来て、お互いを「ただちん」「まきちん」と呼ぶほどの仲良し夫婦なのですが、忠志のお数珠の持ち方を注意するとき「ただちん、(持ち方は)こうよ」がだんだんテンポが早くなってきて「ただ“ちんこ”うよ!」となかなかヤバいワードが連発され場内が騒然とします。あんな美人が大声で「ち〇こ」って ……
  次男の裕(ゆたかさん)は従順な妻の幸恵(鮫島幸恵ちゃん)とバスケが得意な息子のヒロユキ(しみひろくん)を連れてきたのですが、このヒロユキの容姿がどっからどう見ても外国の、しかも黒人系で、色白かつ日本人顔の両親とはまったく似ておらず、「あの奥さんなんか隠してんじゃない?」と疑うしみけんさん。
  三男の雅斗(桜井雅斗さん)は耕一(うかわさん)という時々唇から「ブブッ」という音を出す変なくせを持つ男性を連れてきます。この耕一、父親の死を悲しむ雅斗の手をぎゅっと握ったり、「僕の胸で泣いていいんだよ」と雅斗を抱きしめ髪がグシャグシャになるほど撫でるなどかなり親密な様子。彼らは同性カップルなのです。

  一癖も二癖もありそうな三兄弟とその身内は、案の定挨拶もそこそこに遺産配分について揉め出しました。そこでしみけんさんは一旦遺族を家の中に入れ、スケちゃんに「棺のなかに入れたい故人にゆかりのあるもの」を遺族から聞き、それを手配するよう命じます。その間に浜さんを呼び出し、一度棺のなかに入るよう頼んでも嫌がる浜さん。それなら私が替わりに、となぜか藍ちゃんが名乗り出て意気揚々と棺に入りますが、彼女のふくよかすぎるボディにサイズが合わなかったため、なんと底がぶん抜けるほど棺が大破してしまいました。ヤバイバイバイ!!とテンパるしみけんさんと信濃さんの前に現れたのは「契約が全然取れないよ~」とやたら大声で嘆く保険セールスマンのもりすけさん。しみけんさんがあとで葬儀会社の仲間や知り合いを紹介してあげるのを条件に、もりすけさんを浜さんの死体役をオファー。ステテコ姿・顔は見せない・棺がないのはすべて「故人の意向」ということで押し進めることに。便利なワードだな「故人の意向」て。
 

でもこれだけでは浜さんに対する本心が聞けないよなぁと悩んでいると、金髪で威勢のよいヤクザの吉田ヒロさん登場!スケちゃんの借金の取り立てにきたヒロさんを見ていたしみけんさんは「お父さんに借金があって財産が減るってなったらあの人たちどうなるかな?」と提案。さらにさらに「隠し子までいて、遺産配分が減ることになったら?」ということで、一芝居うつことに。藍ちゃんとスケちゃん、そしてスケちゃんの借金をしみけんさんが立て替えるという条件で、プロの借金取りのヒロさんをそのお芝居のキャストに抜擢。3人は街に出てそれらしい格好をしてきて葬儀に来ることになりました。そして浜さんは眼鏡をいつもと違うデザインにするマイナーチェンジで花屋に扮して様子を見守ることに。

 
  そんなこんなでいよいよ葬儀本番。死体役なので絶対動いてはいけないもりすけさんですが、様々なトラップが待ち構えていました。「お酒が好きだったから」とカップに入ったお酒を幸恵さんがうっかりひっくり返して顔にかけてはビクつき、「鳥が好きだったから」とお腹を押すと「グエーー!!」と鳴くニワトリのおもちゃの声にビクつき、そのたびにどうにか「死後硬直です!!」「皆さんの記憶になかにある浜さんの残像です!!」などと言って遺族をごまかすしみけんさんと信濃さん。
  トドメに「おぜんざい」をオーダーしたはずが、手配したスケちゃんの「サ行」が「ダ行」になる滑舌の悪さのせいで「お“で”ん“だ”い」が用意されているミラクル発動!!私のいる一階席からはばっちり湯気も出ていたし、鍋を持つゆたかさんも「誰かこれ持つの変わって!もう我慢できない!!」と悲鳴をあげるほどだったので、熱々なのは間違いない状態。そんなおでんのたまごをもりすけさんの口に放り込もうとして、客席からは悲鳴が……そして口に入った瞬間、勢いよく飛び出すたまご!!さらに鍋から汁がこぼれて顔に直撃!!そして海老のように思いきり跳ねるもりすけさん!!顔にかけていた白い布はビショビショになりました。それでもなお、どうにかごまかして葬儀を続行。途中で眼鏡をマイナーチェンジして花屋に扮した浜さんがやって来ますが、息子たちは全く気づきません。

  お経をあげに来たお坊さんの今別府さんもかなりクセがあり、独特の間でお経を読んだり、スマホの音源でお経をごまかして葬式まんじゅうをパクついてサボってるうえに、訪問客(玉置さん)の香典を盗もうとするなど俗を捨てきれていない様子。さらに浜さんの近所に住んでいるボビー(安尾さん)がやってきたのですが、このボビーは「黒人系の外見・元バスケのプロ選手」というどこかで聞いたことのある特徴で、さらに「特に次男夫婦とは家族ぐるみで仲良しだった」ということから、恐らくヒロユキは……

  疑惑が確信に変わりつつあるとき、いよいよ作戦実行で3人が帰ってきました。さあ借金取りやってこい!と思ったら出てきたのはヒロさんのスーツを着たスケちゃん!!スッカスカの甲高い声&棒読み気味で「かね、かえさんかい!!」と叫ぶもんだから全員ポカーン (゚д゚)
   「てことはあの二人が隠し子役!?」とハラハラしていると次に現れたのは、最近人気急上昇中の某カップルタレント風の出で立ちでやって来た「ベコ(藍ちゃん)」「ヒロちぇる」  ヒロさんの短パンとカラータイツが思いきりよく似合っていました。
 
  借金取りと隠し子が遺産を要求し、テンパりだす三兄弟とその身内。責任を擦り付けあうその姿を見てたまらずスケちゃんは「どうしてお金のことばっかりでお父さんのことを考えてあげられないんだ!」とぶちギレます。さらにヒロさんまで「俺も金に関しては偉いことを言えたもんじゃないが、身内の金の争いって醜いぞ」と指摘。さらにさらにボビーも「うばいあいは、よくないヨー」と話してきますが、そこは「お前が言えたもんじゃないだろうが」としみけんさんがつっこんでいました。そこでついに真実を話すしみけんさん。三兄弟たちはやっと冷静になり、もっと父親との時間を、そして兄弟間のつながりを大切にしようとお互い誓い合うのでした。

  無事問題も解決し、葬儀屋さんには早速次のお仕事が待っていました。今度の故人はどなたかな?と遺影を見ると、なんとさっき訪問客としてやってきた玉置さんの写真が!!いつの間にか会場を去っていた玉置さんはもしかして幽霊……!?というミステリアスなオチで本編は終了。

  さすが次期座長と言われているしみけんさん、話の作り方も丁寧で、テンポも良く、出演者ひとりひとりに見せ場のある舞台で、素直にいちいち大笑いしたり驚いたり時にハラハラしたりと見どころいっぱいでした!なによりしみけんさんの「回し(主にツッコミをしながらお話を進行していくための補正係みたいなポジション)」が的確でこれだけ盛りだくさんでもきちんとまとまっているんなぁーと実感。
  これだけの実力がありながらなかなかなかなか座長昇進が出来ないのは、大人の事情とかもあるのかなとは思います。それでもやっぱり、頑張ってる人が報われてほしいし、夢はどんどん声に出していかなきゃ近づけないし、やりたいことやなりたいものは堂々と主張していいんだって、しみけんさんを見ていて思いました。
  夢の花は間違いなく根を張りつぼみをつけているはずなので、花開くまであと少し、もう少し、踏ん張ってほしいなと思います。願わくば次回開催時のラストにサプライズの昇格発表があればいいな♪

  余談ですが終演後、なんだか妙におでんが食べたくなって、コンビニで買ってホテルの部屋で食べました…(笑)




 

エンタメ新喜劇第三弾レポ

人気絶頂の変幻自在エンターテイナー座員・アキさん主催の大人気イベント「エンタメ新喜劇」第三弾へ行って参りました!人気ゆえにチケットの入手も難しくなってきており、今回はギリギリで2階の端っこの席が取れました。「見えづらかったらどうしよう」と念のため双眼鏡を持ってきましたが、全体を見渡せてそれほど遠くなく双眼鏡なしでも充分楽しめる距離感でした。

  幕が開くと、銀色の髪で和服に身を包んだ侍アキさんをセンターに、ダンサーさんたちが正座でお辞儀をしている格好でスタンバイ。神秘的な音楽が流れ、日本舞踊風のダンスを披露。
そこへ突然聞こえてくる悲鳴。時は江戸時代で、無情な役人たちにより罪のないはずの庶民たちが次々と理不尽な理由で処刑されていっていました。家族を役人に斬り殺され嘆き悲しむ人々を目の当たりにした侍アキさんは怒り狂い、憎き役人たちを自分が成敗してやろうと立ち上がります。
  得意の剣術で次々と役人たちを斬り倒していく侍アキさん。そのうちの一人は「絶対に……死ぬものか……!!俺は死ぬわけにはいかないんだ……!!」と最後まであがき立ち向かいますが、とどめを刺さればったりとその場へ倒れこみます。そこへ駆け寄ってくる小さな男の子と女の子。この二人はその役人の子供でした。瀕死で息も絶え絶えの父を前に大泣きする子供たち。

「おとうちゃん!!死んだらいやや!!いややぁぁぁーー!!」

  悲痛なその子供たちの声と涙に、手を震わせ刀を落とす侍アキさん。自分もまた、役人たちのように、誰かの大切な家族を奪ってしまったのでした。そして、天を見上げ、叫ぶのでした。


「償いは……次の世で!!」


 
 
  時は巡りめぐって現代。関西のどこかにある小さな離島。 ここではアキさんはお医者さんとして、元バスガイド(ほんとにそういう経歴だそうです)の看護師絵美ちゃんと共に活躍していました。車に着いてる「タイヤ」が好きで タイヤ“のみ”が描かれているポスターを所持しており、やたらタイヤの魅力について熱弁を振るう少し…いやだいぶ変わった趣向の持ち主ですが、優しく穏やかな性格と確かな技術の持ち主で、民宿「しおかぜ」のオーナーのあき恵ママやその息子のしみけんさん、漁師の太田さん、スキューバダイビングのインストラクターの高井さん、謎の中国人の陳さん(森田さん)、小3女子とは思えない貫禄の藍ちゃんをはじめとする子供たちなど、島民から絶大な信頼を得ていました。
  なお、タイヤの魅力については「なんでみんなタイヤに興味持ってないんだ!!絶対一度はお世話になってるはずだろ!!車とかタクシーとかバスとか!!これなきゃ走んないんだよ!!僕は小4のときからずっと好きなんだ!!そんでこーやって夢中で話してくうちに友達が減っていく!!」と語っていました(笑)
 
そして「しおかぜ」ではこの度新しいアルバイトを採用したのですが、「初日から遅刻している」という私も含めお客さん全員期待通りの人材。そして現れたのはやっぱりアイツ!!!ハチャメチャじぃさん茂造です!!!登場したときの歓声はやはりものすごく、お約束通り思いきり蹴り飛ばした鞄は宙を高く舞って「しおかぜ」の中へと落下!!絶好調!!「履歴書の写真はもっと若かったのになんでこんなじぃさん来ちゃったの!?」と困惑するしみけんさんに、「ワシの若いときの写真使ったんや」と平然と詐称をバラす茂造。ともかく従業員として働くことになりました。
  
   さて、この島にはたまに珍客も訪れるようで、藍ちゃんが海辺で倒れている人を見つけてきたとのこと。軽快なテーマソングと共にやって来たその方は、なんとなんと「アホの坂田」でお馴染みの坂田利夫師匠!!まさかのサプライズゲストの登場に客席のどよめきがすごかったです。「いっぺん絡んだことあるけど、この人は台本なんか読まずにマジで自分の思うがままにしかやらない」としみけんさんが恐れていたように、会話のキャッチボールで予想外の変化球をぶん投げてくるかなりの奇人ぶり。そんなトリッキーなアホの坂田師匠ですが、客席から興奮したちびっこの「さかたー!さかたー!あほあほー!」という声が聞こえると「そーやで!おっちゃんアホやでー!でもこのアホでマンション買うたんや!すごいやろ!」と即座に笑顔で対応していたあたり、やはりベテラン名コメディアンだなぁと実感しました。結局アキさん医師の「アホは治療のしようがない」という結論により、アホアホマンはたくさんの拍手に見送られて帰っていきました。


  そんな和気あいあいと明るくのんびりした島の生活を送るアキ先生ですが、島民たちの噂によれば「東京の大病院に勤める優秀な医師だったが、自分の息子の手術に失敗したトラウマから、メスを握るのを諦めてこの島へ逃げてきてしまった」とのこと。
ある日、陳さんの目の前で全身真っ白な男の子がドスドスと走り回っていました。霊感のある陳さん以外には見えないその幽霊のヒロユキ(しみひろくん)は「僕はおとうさんが手術が出来るようにならなきゃ成仏できないんだ…でもおとうさんに、僕は見えないし声も届かなくて……」と寂しそうな様子。

  そんななか、いかにもガラの悪いチンピラ三人組の太一郎兄貴とその弟分のゆたかさん真也さんがやって来ます。この三人、アキ先生が「特注の人体模型・モリスケ(もりすけさんが演じているので時々ピクッと動く)」を買うため借りたお金を取り立てに来ていたのです。本来の金額はとっくに返済していたのに、巧妙な手口により900万円台の利子がついていたのでした。
「ちゃんとこっちにはあんたのサインが書いてある借用書もあるんだぞ!」とゆたかさんは真也さんに借用書をポーチから出すように指示しますが、なかなか見つからない様子。その間にヒロユキがあらゆる物を次々と手渡し、それに対してゆたかさんがいちいちモノボケをかますというやりとりがしばらく続きます。さらにそこに茂造も加わり、自分の愛用の杖を渡してモノボケを強要!ゆたかさんはパレードの先頭の人、巻き添えを喰らった太一郎兄貴は杖にまたがって「空も飛べるはず!」と見事にかましていました(笑) 自分にも振られるんじゃないかとビクビクしている真也さんの顔色の悪さは二階席からも伝わるほど…… 
そんな真也さんですが、お得意のギターネタでは「借金を今すぐ払わないとどうなるか」の歌でどんな仕打ちを受けても最後は「幸せになる♪」のオチになるギャグを披露し、会場を沸かせていました。

  三日間の猶予が与えられましたが、そんな短期間ではとても揃えられそうになく、島民たちもなんとか力になりたいけれどもそんな大金は協力しようがないため、みんなは困ってしまいました。ヒロユキも心配そうに見守っていました。
  結局解決策のないまま約束の3日後に。そこへしおかぜに入る、アキ先生宛の電話。それはかつて勤務していた東京の大病院からで、今すぐにでも手術が必要な患者さんがおり、アキ先生ならその難しい手術も施せるだろうということ、さらにその報酬は一千万円という多額だということが伝えられます。アキ先生は“手術”という言葉にためらいますが、「先生じゃなきゃ救えないんだよ!待っている人がいるんだよ!!」「そのお金があれば借金だって返せる!!」と背中を押され、引き受けることを決意。まずは本土へ上陸するため一日一便のみのフェリーへ向かおうとします。

そのとき、血相を変えた太一郎兄貴が走ってやってきて、「頼む!!ユタカを救ってくれ!!」と懇願します。敵対する組織の者に襲撃され、腹部を押さえてぐったりと青ざめるゆたかさん。彼を支えている真也さんも心配そう。
  「東京の大病院なら僕以外でも優秀な医者はたくさんいる。でも……この島に医者は僕しかいない!!」と東京には向かわず、目の前の、自分にとっては厄介者であるヤクザのゆたかさんの手術をしようと決めるアキ先生。椅子を並べて手術台を作り、太田さんが釣ってきたハリセンボンの針を麻酔代わりに、高井さんがスキューバダイビングで使う酸素ボンベを呼吸器に、真也さんのギターの弦を最後の仕上げの縫い糸に使うことに。まるで「Dr.DMAT」のような即興のオペ環境を作り上げ、いよいよ手術開始!

  しかしメスを握ろうとした瞬間、アキ先生の無意識のなかにあった前世の――冒頭のあの江戸時代での記憶が甦り、あのときのあの子供たちの「死んだらいやや!!おとうちゃん!!」という悲痛な声が頭の中に響きます。その声に体を震わせ、手の動きが止まってしまうアキ先生……


  「だめだ……ここで諦めては……僕は医者なんだ!!命を救うんだ!!」

  気合いを入れるため、足踏みと手拍子でリズムをとるアキ先生。そのリズムはやがて一定のものになっていき、そこに絵美ちゃんがソウルフルに歌い上げると……あの「We will lock you」の音楽が!!調子が出てきて白衣を脱いで踊り出すアキ先生。さらに応援するため島民たちもそれぞれのスタイルでダンスに参加します。この中のひとりに今回もパワフルでアクロバティックなダンスを見せてくださった島民役の方がおられるのですが、後にあの「ワークマン」のCMで作業着を着てキレッキレに踊っているダンサーさんだと判明!!今回もアキさんがチョイスする人脈の広さに脱帽でした。
さらにさらに茂造をはじめとする新喜劇座員チームはみんなでEXILEのチューチュートレインのような動きをしたり、リゾート客役のまりこちゃんが十八番のゴリラの真似、景子ちゃんが大会優勝経験もあるバレエ、藍ちゃんが四股を踏んだりとこちらも負けてはいません! 
  見事にダンスは盛り上がり、客席からは歓声と拍手の嵐!指笛を鳴らす音も聞こえてきました。

  その後、手術は無事に成功し、ゆたかさんは一命をとりとめました。そして太一郎兄貴は「治療費の替わりだ」と、目の前で借用書をビリビリに破いて去っていきました。

  実は冒頭の江戸時代でのシーンは、何人かは本編と同じキャストがそれぞれの「前世」を演じており、太一郎兄貴の前世はアキ先生に仕留められたあの子持ちの役人だったのです。「償いは次の世で」という誓い通り、彼と彼の守るべき存在をすべてを受け入れてそれが消えぬように己と闘ったことで、償いを果たしたのかな、それこそ「いーよぉー」とお互いに言い合えるようになったのかなと思いました。

  「手術がまた出来るようになって、これでやっとヒロユキくんも成仏できるアルね!ずっとおとうさんを見守ってたアルよ!」と嬉しそうに話す陳さん。しかしここでアキ先生から衝撃の事実が……

「僕の息子はヒロユキって名前じゃないし……そもそも手術失敗したっていっても盲腸のやつなんで、元気で妻と本土にいますけど?」

………じゃあヒロユキって誰の息子の幽霊なんだよ!!とちょっとミステリアスな謎を残して、本編は終了。


  カーテンコールでは、アキさんが今回出演してくれた坂田師匠やダンサーさんや子役ちゃん、さらにいつもお世話になってる茂しゃんへのお礼の言葉が延べられました。そして茂しゃんからアキさんへメッセージが。

  「彼は本当に真面目ですよね。ここまで多才なのになかなか芽が出ず、たくさんたくさん悩んできました。“やめたい”って何回も相談受けました。それでも頑張ってここまでやってきてくれました」
  その言葉に、うつむき加減になるアキさん。そしてそれを見て「おいお前なに泣いてんねん」とつっこむ茂しゃん。前回の公演同様、石田さんや茂しゃんのように認めてくれる人がいて、こうして主催のイベントが出来ることは、私たちが想像しているよりずっとずっとご本人にはプレッシャーであり光栄なこと、もしかしたら叶わないと一度は諦めた夢だったのかもしれません。どうかやっと叶ったこの夢は消えないようにいちファンではありますが支えていきたいなと改めて思いました。

  そしてその夢の続きである第4弾公演が12月に2daysで行われることが決定しており、公演後にはロビーで先行発売&特典として写真撮影が行われました。今回も長蛇の列が出来ており、前回は友人に着いていくだけだった私も、今回は「とりあえず今買っておけばあとからシフトはいくらでも調整できる!」と強気に開き直り、自ら並んでみることにしました。
  アキさんは公演直後で、しかも私はかなり最後尾に近い順番でしたが、疲れも見せず、笑顔で目を合わせて「ありがとうございました」と声をかけてくださり、「いーよぉー」ポーズで撮影に応じていただきました。さらにそのあとには森田さん・高井さん・もじゃさん・もりすけさんも待っていてくださり、こちらもやはり疲れを見せず、なかには次の日のチーム内場祇園公演のお稽古を控えておられる方もいたのに、丁寧に笑顔で対応してくださいました。うれしくて4人全員と握手して、そのままスタッフさんに預けたスマホを忘れて帰ろうとして高井さんたちに「ちょっと!カメラ!カメラ!」と呼び止められて一瞬その場をざわつかせるというハプニングを起こしてしまいました……あのときは本当に本当にすみませんでした(  ;∀;)

  その直後にこのブログの第一回エンタメ新喜劇レポの閲覧数が急上昇し、それだけアキさんが注目されているんだな、そしてこんな私の拙い文章のレポでも待っていてくださる方はいるのかなと思えました。それなのに、多忙を言い訳になかなか更新できず申し訳ありませんでした。必ず仕上げて更新するということはモットーとしておりますので、どうかこれからも読んでいただけたらなぁと思っております。