nakumelo’s blog

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月組公演「I AM FROM AUSTRIA」in宝塚大劇場②

(※おもいきりネタバレなので未観劇の方はご注意ください)



「I AM FROM AUSTRIA~故郷は甘き調べ~」の率直な感想は……




「舞台をオーストリアに移した吉本新喜劇



地元密着・旅館=ホテルが舞台・秘密をばらしたことによる騒動・親子間の問題……など、これまで私が新喜劇で見てきた共通点もたくさんあります。



だからめちゃくちゃわかりやすい!!
おもしろい!!
いっぱい笑える!!
最後は心がほっこりして超ハッピー!!



ミュージカルや宝塚って突然歌ったり踊ったりするからちょっと……て人にこそ、一度観ていただきたい作品です。



こんなにもコミカルに、しかしメリハリをもってときに美しく、切ない場面もきちんと見せられるのは、やはり月組さんが「芝居」を強みとしているから。

これまで新喜劇を見てきた者として「名コメディアンは名役者であらねばならない」ということはよくわかってました。ただ面白おかしく騒いでギャグをかませるだけでは笑いは生まれない。メリハリと間合いのよさを持った演技力が実はいちばん大切なことなのだと。それが見事に月組の芝居力によって体現されいたように思えます。特にこのあたりはエルフィー役のるう組長・フェリックス役のおだちん・ヴォルフガング役のちなつさんがすばらしい!!


一人一人が「自分の演じているキャラクターは今何を考えていてどんなことをしたいのか」をちゃんと考えて理解していて、ハケるまでずっと舞台上ではその役として生き抜いているから、みんな魅力的。見ていて飽きない。台詞こそなくてもこのキャラクターはどんな子なのかなって考えるのが楽しい。

それはトップの珠さま演じるジョージも。ホームレスに食事を配る場面では、舞台下手側でホームレスたちと交流を深める姿が見られます。台詞こそありませんが、おじいちゃんに「腰の具合どうだい?あ、無理しないで!」て気遣っていたり、女性がだっこしている赤ちゃんに向かって顔を近づけて「やぁ大きくなったね~♪」と笑顔を向けていたり………そういうのが表情や仕草でしっかり伝わってくるのです。


そして目玉のヘリコプター!!あんなふうに出てくるとは!!ゲームセンターとか屋上遊園地にあったらちょっと乗ってみたいな(笑)


ところで、ありパブロがおだちんフェリックスを見初めたのは、一体いつなんだろ?と考えてみまして。

一目惚れ……てわけでもなさそうだし、あと二人がラストシーンまでに絡むのはフェリックスが「ごめんよジョージ」を歌っているのをパブロが見つめているシーンくらいで、じゃあそこでどう惚れたんだ?と突き詰めたら……やっぱり「自分のダメっぷりをさらけ出して、弱さを認めているから」かな?なんて思いました。

SNS投稿で騒動の発端を引き起こし、リチャードにスマホを悪用され、さらにはジョージの車を二度も大破(!!)させてしまうボロカスっぷりを涙声で歌い上げるのですが、弱さを認める事って実はいちばん勇気のいることでもあるんですよね。そういう正直さとか素直さとかに惹かれたのかな、って……

あとちょうどこの時期読んでいた小説に「人は長所で尊敬され、短所で愛される」ってあったので、まさにこれじゃないかなと。

この辺に関しては東京公演や後に販売されるであろう円盤などで見直し確認していくのも楽しそうだな~


さて!!れいこさんとリチャードのことは別記事で書いていくことにします!!