nakumelo’s blog

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珠さまの退団会見で感じたことの話

怒濤の衝撃発表から一夜明けた17日のお昼頃。珠さまの退団発表記者会見がありました。


私が最初に見つけた記事には、ハンカチで涙を拭い、目を真っ赤にして泣いておられる珠さまの写真があり、それを見た瞬間「ああ、濁りがなくて綺麗な涙だな。これは珠さまの心そのものを表しているんだな」と率直に思いました。
そしてこの人はやっとやっと今「泣く」という感情をもろに露にする行為が出来たんだろうなって思いました。悲しかったり辛かったりしてもしくしく泣いている暇もないほど、常に上や高みを目指すよう課せられて、たくさんたくさん耐えて我慢もしてきたんだろうなって……


退団を決意されたのが私が初宝塚観劇を果たした「夢現無双」の頃と聞いて驚きました。あの時期は確か美弥さんの退団公演で、パートナーであるさくらちゃんはこれがトップ娘役としてのお披露目で、さらに途中からはれいこさんは休演で……とかなりバタバタしていました。その時点で花組からちなつさん(鳳月杏さん)が月組へ5年ぶりに再び戻ってくることも発表されていたし、そういう新体制とかアクシデントが落ち着いたら……と思ってらしたのかな。


「このとき、もうそろそろ、背負ってきたものを、降ろしてもいいのかなって思った」


その一文を読んだとき、あのずっと背負ってきた大きな大きな羽をゆっくりそっと降ろし、「エリザベート」のラストシーンのシシィのように、真っ白で身軽な衣服になった珠さまが思い浮かびました。
羽の重さはそのままその方の背負う責任の重さ。どれだけ重いものを珠さまはあの大きな背中に背負い、それでもなお前を向いて進んできたのか……


「トップは孤独と聞くけれど、私にはいつも寄り添ってくれる月組生がいて、ファンの方がいてくれて、だから私はやってこられた」みたいなコメントがあって、それがすごく嬉しくて。

どんなにヤイヤイ言うアンチがいたとしても月組ファンや月組生にとっては本当に珠さまの存在って大きくて安心させてくれて……でもそれは珠さまも同じだったのかなと思ったら、やっとヅカオタ一周年となった若輩者の私の拍手とかもその珠さまのお力添えが出来たのかなって……


タカラジェンヌになったことも、男役を極めたことも、トップになったことも、この方は後悔していないんだ。むしろ幸せで誇りを持っているんだ。苦難ではあったけど不幸ではないんだと、その表情と言葉から伝えてくださったんだと思います。


最後の最後まで、珠さまが誇りある宝塚人生を駆け抜けられますように。それを見守れますようにと、願ってやみません。