nakumelo’s blog

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10年ちょっと続けた仕事を辞めた話

私事ではありますが、本日、仕事を退職致しました。


たま~にブログでも触れていましたが、私はクリーニング屋さんの受付・点検・受け渡し業務を担当していました。なんだなんだで10年11ヶ月間、もし4月中頃まで在籍していたら11年間、勤続しておりました。


コロナ禍の影響もあり、私の勤めるクリーニングチェーン店も大打撃を受け、この一年で50店舗近くが閉店し、ひどいところは洗い場と営業所を兼ねている工場すら閉鎖や合併が相次いでいました。
そんななかでも勤めていたお店自体は今後も営業が続くのですが、所謂オーナー制度が適応され、3月中頃からは準直営店となり、今後はオーナーさんが経営方針やらスタッフ起用やらを決めていくため、私を含めたオリジナルメンバーは一度解散となりました。


もちろん会社は異動先をいくつか挙げてくれたのですが、工場の洗い業務・配送業務へのいわゆる部署異動と、片道1時間以上かかるお店(今までいたところは地元なのでいざとなれば歩きでも20分かかるかかからないかの距離)での受付業務という、正直「どうにかこうにか見つけてきました」感がすごい候補先しかありませんでした。


この時点で「これもう一回退職して新しい仕事探した方がよくね?」という思いが8割くらいあったのですが、念のため家族とも相談。そしてその返答は



「無理して執着してしがみつくより、退職して、残った有給とか、社会保険払ってたんだから失業保険使って、少しのんびりして、新しい仕事探した方がいい」



満場一致でした。


まぁ今回は私だけでなくほぼ会社都合ということもあるし、一応10年きちんとやっていたぶん、ここで一旦立ち止まって人生見つめ直してもいいんじゃない?と背中を押してもらえました。


正直、お店の運営方針変更による異動や退職の可能性は年明け頃から噂されていて、でもなかなかはっきりしたお知らせがなかったいわゆる「匂わせ」な1ヶ月間があり、その時期のほうが辛かったです。わからないっていうのはほんとに不安と恐怖を膨らませます。眠れない夜と起き上がれない朝が何度か続きました。心が常に重かったです。

むしろ「辞めよう」と決めたときから寝付きも寝起きも良くなって、心が少し軽くなりました。ゴールが見えたからこそ、出来ることやわかることもあるんだと気づきました。


引き合いに出すのはほんとにおこがましいし図々しいのは承知ですが、同じ頃宝塚でも退団や組替え、新ポジション就任などのニュースが相次ぎ、そのお一人お一人がご自身と向き合い、それぞれのゴールに向かって頑張っていくことを決意したんだろうなと思うと、なんだか励まされたような気持ちになれました。

また、つい先日、NHKBSで、昨年観劇した星組の「昡耀の谷」の放送があり、改めて見てみたのですが、礼真と汶族が「争って傷ついてまで今の場所にしがみつくよりも、生きていくための新天地を目指していこう」と決意した場面が今の私にはとても背中を押されました。

以前ブログにも「コロナ禍のなかで自分の人生も『このままでいいのか』とぼんやり思うようになった」と綴り、それでもなかなか慣れた環境から飛び出す勇気がなかったのですが、これはある種自分を見つめ直すチャンスなのかもしれません。


私にとっての新天地がいつ見つかるのか、それがどこなのか、どれくらいいられるのか、ほんとにもう全然今の段階ではわかりません。
10年間同じことしかやってきてないし、アラサーだし、独身だし、不安はゼロにはならない。それでも今、私の心のなかには「希望」もわずかながらですがちゃんとあるのです。新しい挑戦や出会いから、出来ることややりたいことも変わっていくかもしれない期待が、確かにあるのです。


少しゆっくり休んだら、また少しずつ進んでいこうと思います。焦ったり迷ったり嘆いたりすることも多々あると思いますが、見守っていただけたら幸いです。

ひとまず明日から1ヶ月近く有給消化期間なので、ゆっくりします!

「ダル・レークの恋」配信を見てみた話

2月27日に、TBS赤坂ACTシアターで行われている、れいこさんこと月城かなとさん主演の「ダル・レークの恋」のライブ配信を見ました。

ライブ配信の前から、パンフをキャトルレーヴオンラインで取り寄せており、あの白い軍服やターバン×タキシードの麗しい姿を見て興奮していたのですが、同時に各場面ごとのあらすじを読んだとき「えっ……こ、これは……なんて切なくやるせないんだ……」と衝撃を受けまして。

そしてなぜ主人公ラッチマンは、敢えてこうなることを選んだのかが、どうしても確めたくなりました。やっぱりこればっかりは、舞台本編を見なきゃわからないだろうなと思ったので。


とりあえず……


「来るんですか 来ないんですか」からの円形ベッドのシーンが、想像の10000倍エッチだった!!!!(゚д゚//)


ターバンをほどくと現れるラッチマンの黒い長髪がさらりと揺れる。そして海ちゃんこと海乃美月さん演じるカマラのサリーをするするくるくるとほどいてゆき……このときのジトッとした目付きも、カマラの胸元をツーーッと撫でる手付きも、ベッドに押し倒したときの半開きの口も、全部色気と荒々しさ全開で!!表情も笑顔ではなく眉間にシワを寄せて苦悶のような顔つきなのがまた生々しいというか……!!これじゃラッチマンじゃなくてエッチマンじゃねぇか!!


そんでもって、私が確めたかったことがこちら




「なぜラッチマンは、自分が詐欺師ラジエンドラと嘘をついたのか」




これがパンフレットを見たときからほんとによくわからなくて。なにか深い事情が?と思っていたのですが、結局そういうこともなく。
それなら確実に見える場面でなにかわからないかなぁと考えたのですが……


実はカマラの家と肩を並べる(もしくはこちらのほうがランクが上でもあるのかも)ベンガルの王族の出身者であったことが二幕で明らかになるラッチマン。
それまでは真の身分を隠して、氏素性が不明な騎兵大尉としてカマラと出会い恋をしてダル湖で過ごしていました。


恋の障害がインド特有のカースト制度による身分違いによる家族からの反対だけなら、たとえカマラが一族から反対されているがゆえに冷たい態度をとっていたとしても、きっと真の身分を明かせばあっさり解決出来た気もするのですが、タイミング悪く詐欺師ラジエンドラの知らせが入り、その容疑がかけられ、カマラですら自分を詐欺師と疑って見ていることを確信したときから、ラッチマンのなかで何かが変わってしまったのではと思いました。

身分の違いは自分が真の身分を隠しているから仕方がないにしても、詐欺師疑惑に関しては、せめて、周りがどんなに責め立てたとしても、彼女にだけは信じていて欲しかった……でもそれをしてもらえないならいっそのこと、みたいに。


それまで凛々しく常に穏やかにカマラを見つめて触れてのに、宣言後はどこか挑発的で荒々しく、ギラギラとした野心と欲望に溢れたものに、目線・声質・態度、すべてが変わりました。もうヤケクソで開きなおって、なるようになれ、やりたいだけやらせてもらうぜ、みたいな。それでもなお美しさは消えていないのですから、こういうのを「色悪」ていうんですかね。そこからあの円形ベッドのシーンへと繋がる条件を提示するわけですが。


あともうひとつ手がかりになったのが、真のラジエンドラことありちゃん(暁千星さん)演じるペペルが語る「俺のように何も持っていないから奪うしかない奴もいれば、生まれたときからなんでも持っているのにわざわざそれを捨てる奴もいる」という台詞。もちろんそれはラッチマンのことであって。

王族の生活が嫌でパリで放蕩生活を送り、それなりにヤンチャもしていたというラッチマン。そんなラッチマンからしたら、特別な地位こそなくても、そのぶん自由があるラジエンドラ(ペペル)は羨ましい存在だったのかもしれないな、とも思ったのです。ラジエンドラに疑われたとき、不名誉ながらも、そのぶん彼の立場と名前を借りて、好き勝手出来ると思ったのかもしれません。


地位ある者が真の身分を隠して「まことの愛」を探す……古今東西よくある話ではありますが、それゆえに見たくないもの・聞きたくないものが多すぎたのかもしれません。そこからラッチマンは、自分自身ですらわからなくなって、「まことの愛」を貫けるかわからなくなった……もっと平たく言えば「なにもかもめんどくさくなってしまった」のかもしれないと思いました。だから、最後は騎兵大尉としての称号も、次期マハラジアとしての地位も、そしてやっとやっと聞けたカマラからの愛の言葉すらも投げ捨てて、去っていってしまったのかも。
カマラへの愛が消えた訳じゃない。でもこの愛を実らせるための気力も体力も、なんだか今はもうなくなってしまった、頑張れなくなってしまった、そんな印象を受けました。

真の身分がわかって家族からの後押しも受けたカマラからの愛の言葉も、「いや今さら遅いから。もっと早く聞きたかった」って感じになってもおかしくないよなぁと正直思いました。
まぁ彼を信じきれなかったカマラももちろんですが、カマラの家族や、その家族に従う部下たちの態度も、一幕と二幕であまりにも違いすぎて。カマラと結婚してこんな手のひら返しする人たちとも付き合っていかなきゃいけないのはなかなかしんどいよなぁというのも正直な感想でした。


インドのカースト制度は、実はカマラだけでなく、それを嫌っていたはずのラッチマンにも、しっかり遺伝子レベルで組み込まれていて、やはり振り回されてしまうものなんだなぁと思いました。
他の国や地域から見たら「なんだよそんなもの、破ったところで大したことなかろうに」って感じのことではありますが、当人たちからしたら「そういうもんなんだよ」と異常なまでの拘束力を持っている慣習って、実はあちこちでありますよね。その界隈で生きていくためには、どんなに矛盾していても理不尽でも、守らないといけない、そういうものが。


ロミオとジュリエット」には「薔薇という名の花は名前を変えても香りは変わらない」という名台詞がありますが、この「ダル・レークの恋」では、歌に出てくるジャスミンの花になぞらえて「ジャスミンという名の花が名前を変えたらなんだか香りも変わった気がして、本当はどんな香りだったのかわからなくなってしまった」という感じでしょうか。


あれだけこだわってきた貴族としての体裁を捨ててでも、去っていったラッチマンを見つけ出そうと旅立ったカマラ。
霧深いパリの街の中、「僕は信じてる いつの日か もう一度 君の心を 教えて欲しい」と歌い、どこかへ消えていくラッチマン。


いつか、世界のどこかで、また二人が巡り合い、お互いありのままの気持ちを伝えられたらいいなと、願わずにはいられないラストでした。



そんな激重なストーリーですが、カテコのご挨拶ではいつものあのひょうきんなれいこさんの姿が。


「今日は配信ということで、私から皆様に投げキッスのプレゼントを!!」


チュッ!!と音がバッチリ出るような甘く濃厚な投げキッスをかますと、他の出演者の方々が


「キャ~!!クラクラッチマン~!!」


ばっちり仕込んでありました!!!(*ˊᗜˋ*)


その後、配信終了後5分もしないうちに、Twitterでは「クラクラッチマン」がトレンドワード入りを果たしましたとさ♪

短期集中プログラムで約一年ぶりに月組観劇した話

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「WELCOME TO TAKARAZUKA」「ピガール狂騒曲」も、ついに東京宝塚劇場(以下「東宝」)へと上陸。

ありがたいことに11月26日のマチソワ、翌日27日の公演、さらにその翌週の12月4日公演の計4回ウェルカムされたので、短期集中プログラムで観劇することに。
そんでもって26日・27日はどうせ連続するならということで25日夜から日比谷のホテルに、何かと話題のGOTOキャンペーンを使って宿泊して滞在することにしました。

この頃から都内感染者は一層増加しており、正直直前まで行くのを躊躇うこともありましたが、ほぼ丸一年我慢したぶん生の月組さんを、れいこさんを見たい!!という気持ちから、最大限の感染予防対策をして行くことに。マスク常備・小まめに手洗いうがい・食事はホテル滞在中はテイクアウトで自室で済ませる・街ブラはしない……など思い付くことはとにかく全部やりました。

4回観劇のうち3回は一階席、さらにそのうち2回は銀橋がほぼ目の前かつセンター寄りという、ほぼオペラ無しでも銀橋での様子が見られるという神席でした。そして二階席も一列目だったので真下が銀橋!!
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↑一番銀橋と近かったとき
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↑二階席一列目より

なのでWTTのチョンパで現れたときの衝撃は……近すぎてキラキラしすぎてかえって「あれ、ほんとに珠さまだよね?れいこさんだよね?あ、あれはまゆぽん?(゚д゚)」みたいにポカーンとしてしまいました(笑)


さて、東宝では大劇場公演で行われていた「106期初舞台生口上」は無くなり、代わりに「越天楽」なる演目が追加されました。なんとこれ、れいこさんのソロ舞踊!!しかもこのご時世だけあって、疫病退散の祈りを込めて踊るという、かなり責任重大なもの。

いわゆる「神主さん」のように冠に狩衣を身に纏い、さらに鈴付きの榊を手に持ち広い舞台で一人きりで踊るれいこさんは、「世界一美しいアマビエ」というか……とにかく神聖で清らかで、ここですでに「ああ来てよかった……絶対元気になれる……」と思えました。

あとから聞いたのですがこの越天楽の稽古はムラの公演中から始まっており、その両立や「疫病退散への祈り」というテーマの重み、さらにはたった一人きりで踊らなくてはいけないというプレッシャーは、想像しただけでとんでもなく大変だっただろうなと思います。そんななかで大好きなれいこさんが見せてくれた美しく気品に溢れた舞。きっとご利益があると信じております。


そしてお芝居「ピガール狂騒曲」!!ライビュだけですでにシャルル×ジャンヌ(ジャック)のカップルに萌えてしまって大変だったのに、今回はさらに色んな場面が自分の目で確かめられるからもう大変大変!!
オープニングではベル・エポックの華やかなりし時代の喜びや期待を高らかに歌い上げており、こんな明るく希望と夢に満ち溢れた世界が、いつかきっとまた訪れてほしい……そんな想いが溢れて毎回泣きそうになりました。あと個人的にてらくんスリとれんこんお巡りさんの攻防が好きでした(笑)

れいこシャルルの「♪おねがいーーーー」のロングトーンはムラ千秋楽より遥かに記録を伸ばしており、毎回客席が沸きました。そしてその度に退屈したジャンヌちゃんがしゃがんで寝ちゃったり、服のゴミをはらったり、「そんなに苦しいならやめればいいのに」と冷静なツッコミをされるアドリブも(笑)毎回必死なシャルルおじさんです。

それからまゆぽん率いる女衒のマルセル一味!まゆぽんの高身長と下級生から重厚な役を任されていただけあって、貫禄も抜群!!こんなおっかない人にずっと追っかけられてたんですねジャンヌちゃん……でもここまでジャンヌ!ジャンヌ!て追っかけまわすほどのマルセルは、ムーラン・ルージュの舞台に立つようになるジャンヌちゃんのファンになっちゃうかも(笑)

あとこれは完全なる自惚れかもしれんのですが、二階席一列目で観劇したときに起きた奇跡がありまして!!
大事な公演がめちゃくちゃになってシャルルが絶望して歌う「夢のかけら」の「♪見上げれば 満天の星」というフレーズのとき夜空の星を見つめるために顔を上げる仕草があるのですが、そのときばっちり目線が!!合った(気がした)!!(゚д゚//)今日から私はシャルルが見つめた満天の星だ~!!とテンション爆上がりしました!!


地味に「おっすげぇ私観劇してる」って実感したのは、WTTの月の場面での移動のときとか、ピガールのフィナーレのあの濃いメンバー(東宝公演では初舞台生の替わりに97期以下の男役が参加!!)のロケットのときとか、男役燕尾のとき、移動する足音がハッキリ聞こえたことですかね。この生々しさはやっぱり生観劇ならではですよね。


4回見て4回とも楽しくてドキドキしてときめいて、心があったかくなって、幸せな気持ちで劇場を出ました。


ただ、26・27日のときはわりと大入り満員だったのに、その一週間後の4日に訪れたときには、二階席はなかなかの空席が目立っているのが気になりました(ピガールのカンカンのシーンで鏡張りの壁に客席が映る演出なので嫌でも目の当たりにすることになるのです)。
やはり都内感染者数が500人超えで、断念してキャンセルをした方もいるのかも……れいこさん、越天楽で頑張ってお祈りしてくれているんだけどね(´ヽ`)
歌劇団公式LINEアカウントとか「友の会」のメールなんかでも「今ならチケット余裕ですよ~おいで~ていうか来て~!!」みたいなお知らせがわりと頻繁に来るので、なんとかしてあげたいなぁとも思いますが、私も今後のスケジュールややはり感染対策の面から考えるとこれ以上は難しいかな……と思っております。


これから行かれる方はどうか!!劇場内でのおしゃべりは!!お控えください!!久々の観劇でお連れさんがいてテンション上がるのはわかるけど!!マジであぶねーから!!(゚皿゚)頼む!!

どうかこの素晴らしい公演が年明けの千秋楽まで無事に駆け抜けられますように!!22日に出るBlu-rayも予約したよー!!

月組千秋楽ライビュで精神的に安定した話

すいません、もう少しだけ月組千秋楽ライビュのとき、私が色々感じたことのお話をさせていただきます。


以前このブログにある「観劇に行けなすぎて苦しくなってきた話
web: http://nakumelo.hatenablog.com/entry/2020/08/30/200015
」にもありますが、今年に入り嫌でも内に引きこもって自分自身と見つめ合う機会が多くなったせいか、特に9~10月中、マジで「婚カツしないとダメか?」と思っていました。

私的な話にはなりますが、私には実家を離れて暮らしている歳の近い弟がいて、彼は昨年結婚をし、さらに今年そのお嫁さんがご懐妊をしまして。
からしっかりした子だったけれどここまできちっとした社会人→夫→父親のステップを踏んでいる弟を見ると、姉の私は独身のまま地元で実家暮らしをしているのはどうなんだ?と思えてきまして。去年はそこまでじゃなかったのに今年はなんだかそれを強く意識するようになっていました。

幸いにも両親はあまり口うるさくこの手の話題を言わないタイプで、これまでも私のオタク活動にも口出しせずむしろ遠征のときとかは家事や最寄り駅まで送り迎えなどの協力を快くしてくれるし。大変ありがたいのです。でも近頃の私は「言わないだけで本当はさっさと結婚してほしいのかもしれない」と思い込んでしまっていました。本人たちに確認したわけでもないのに。なんだか自分が親不孝者のような気すらしてきていました。

あとは長年独身を貫いてきた某有名お笑い芸人さんの結婚発表も考えさせられましたね……ついにこの方も既婚者になったのかーって。

婚期とか出産とかは相手があって成り立つもので、ひとりでドタバタあがいたってどうにもならなくて、それぞれにタイミングがあって、比べるものでも競うものでもないとはわかっていても、なんだか焦ってしまって苦しくなってきていました。そして、これまで自分がしてきたことすらも間違っていたんじゃないかと思ってしまうときもありました。



でも………


今回のライビュ参戦で、そういう悩みは、かなり軽減されました!!(*ˊᗜˋ*)エヘッ♪


私はやっぱり宝塚を好きになってよかったし、珠さま率いる月組を、そしてれいこさんを好きになってよかったし、これからも目撃者になりたいと思いました。ましてやたまさくは来年8月には退団してしまうんだもの!

そして特にこれはピガールを見ていて思ったのですが、ジャンヌちゃんやガブリエルが、現代よりずっとずっと女性の地位が軽んじられていた時代に、少しでも強くしなやかに自分らしく生きていきたいと奮闘する姿は本当に勇気付けられました。

せっかく女性が自由に生きられる令和の時代を生きているのなら、なおさら私は自分の思い描くように自由に責任を持って生きていきたいと思えました。
アラサーのくせになにを夢みたいな、と言われるのは承知ですが、恋愛も結婚も「しなきゃだめ」ではなく「この人としてみたい!」と思える人としてみたい。でも今はそれよりももっと宝塚で胸を躍らせたい!!

もちろん親は結婚したり妊娠出産したら喜んで祝福してくれるはず。でもそれは今すぐじゃなくてもいい。親孝行はその時々でさまざまな形で出きるんじゃないかなと。
ていうか私がもし親なら自分の子供に「お母さんが喜ぶと思ったから大してしたくもないけど結婚したよ」なんて恩着せがましく言われたくありませんし。


あとはやはり珠さまのご挨拶のお言葉は、本当に本当に救われました。


「安心してください、私はすごく幸せです。そして、宝塚は、私たちは、変わらずここに存在しています。だから皆さんも、一緒に笑顔でいましょう」

「皆様が私たちを照らしてくださっているように、今度は私たちが皆様の希望の光になりたい」


公演が出来なかった期間も、ずっとお心を寄せてくださっていたんだな、私たちファンを信じていてこうして舞台に立てることを喜んでくださっているんだな、と思いました。


画面越しのライビュではありましたが、やっぱり観に来てよかった。これまで耐えてきたこと・我慢してきたこと・やってきたこと・考えたこと……全部が無駄ではなかったと全肯定されたような満たされ許された気持ちになれました。


やっぱり観劇って、宝塚って、いいものですね(*ˊᗜˋ*)

WTTピガール千秋楽のライビュに行った話 ピガール編

35分の休憩を挟み、開演5分くらい前からはパリの街を思わせるような音楽が流れ、雰囲気を作ってくれます。


舞台はベル・エポック時代のパリのピガール広場。そしてそこに今もなお実在する赤い風車が特徴的なキャバレー「ムーラン・ルージュ

そして下敷きとなっているのは、シェイクスピアの「十二夜」。男女の双子が生き別れになり、その妹が生き抜くために男装をしていて、そんな男装の麗人が絡む三角関係というのは事前に仕入れていましたが、「男役の珠さまが男装する女の子?どういうこっちゃ?」とずっと疑問に思っていました。

実際珠さまは男装をしてムーラン・ルージュで働くことになる主人公ジャック(ジャンヌ)と、その腹違いの兄でベルギー貴族の青年ヴィクトールの両方を演じていますが、その演じ分けがすごい!!

ジャックこと男装しているジャンヌは、確かに中性的な色気がすごいのですが、宝塚の男役と違って「男装しなれてる感」がない、どことなく無理して頑張っている……劇中のさくらガブリエルの言葉を借りるなら「初々しさ」が感じられて、なんとも愛らしい!!

それとは対称的にお兄ちゃんのヴィクトールは男役・珠城りょうの持つ豪快さ・華やかさが全開!この人これまでこのイケメンぶりで遊びまくってきたんだろうなぁ~ってすぐわかった(笑)

さらにこのジャンヌ&ヴィクトールを同時に舞台上で出したり、早替えの関係ですぐに珠さまが次の場面に出られない時は、蒼真せれんくんが影武者的な役割を務めてくれるのですが、背の高さが元々同じくらいというのもあるのでしょうが、そのビジュアルも(声は珠さまのものが流れてくるので口パクですが)そっっくり!!
パンフレットの各場面出演者一覧になかなかせれんくんのお名前が載っていなかったのはこのせいだったのですね……最初に気づいた方お見事……


れいこさんはそのムーラン・ルージュの支配人であるシャルル・ジドレール。ポスターの不敵な笑みからして「なんかこいつ良くないことたくらんでんのか?」と思いましたが、実際には幼い頃からの夢を持ち続け、踊り子やスタッフたちを家族のように包み込み、ショービジネスに命を懸けるピュアおじさんでした。

ガブリエルを出演させるために絶対に舞台に出てほしいシャルルおじさんVS体に触れられたら女だとバレるから絶対に舞台に出たくないジャンヌちゃんの攻防がほんとに愉快で……
最後のシャルルおじさんの「おねがいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」のロングトーンが、噂には聞いたけど、いや~途中で「え?音声バグってないよね?」て心配になるぐらいにながーーい「いーー」でした(゚д゚)タカニュでもその場面が流れたので試しに計ってみたらなんと26秒間!!れいこさんの声帯どうなってんのさ……

それに対するジャンヌちゃんの答えは

「しつこい男はキライですっ!!」

だよねー、しつこいよねー(笑)


そんなしつこいシャルルおじさんですが、ショーに懸ける想いはひたむきでまっすぐで、そんな彼の姿を見ているうちに彼に惹かれていくジャンヌちゃん。その場を去っていくおじさんに向かって、尊敬と慕情の眼差しを向け、「シャルル…」とつぶやくその切なげな声……乙女ーーー!!って萌えました♡

最後はこのおじさんと、女性であることをカミングアウトしたジャンヌちゃんが結ばれ、ハグ&キス!!!万歳!!その後が知りたくなるトップ&二番手のカップルでした!!

他にも

・ガブリエルさくらの超強気女子っぷり
・風間ボリスの女装&桶被り偵察(出てきた瞬間むせかけてマジ焦った)
・からんロートレックの史実にかなり忠実な低身長ぶり。歩き方や立ち方もかなり自然体すぎなので何度見てもその仕組みがわからないほど
・女衒のまゆぽんマルセルの竹内力ばりの貫禄と、劇場へ入れないとわかったときの「よーしおめぇら映画館へ行くぞー!」というアドリブ
・なつこヴァネッサのほうきを持ったままのピケ・トゥール(でいいのかな?)という超高度な技。さすが副組長!

などなどとにかく見所がたっくさん!!さすが芝居の月組、ひとりひとりのキャラ設定がしっかり作られているし、サービス精神旺盛な方が多いので、見ていて本当に楽しい!!


実はこのライビュの一時間くらい前に、東京宝塚劇場の11月分の公演分の友の会抽選結果が出たのですが、なんとなんと!!二日連続当選というミラクル発生しました!!きっと芝居やキャラ設定がよりパワーアップしていると思うので、オペラグラス駆使してあちこち見まくろうと思います!!

WTTピガール千秋楽のライビュに行った話 WTT編

11月1日。月組の「WELCOME TO TAKARAZUKA」「ピガール狂騒曲」大劇場公演の千秋楽。

たまに怪我や体調不良で休演者こそ出たものの、公演自体は感染者が出演者や関係者からも観客からも発生せず、無事に一区切りの日を迎えられました。

その日、私は久々に電車とバスに揺られて宇都宮へ。向かうはTOHOシネマズ宇都宮。

宝塚は大劇場と東京劇場の千秋楽では、全国指定のTOHOシネマズでライブビューイングが見られます。それにこの度当選したのです!
東京公演も応募はしてみたももの、今年は2月のムラ遠征以来外出らしい外出はろくにしていなかったため、まずはわりと近場の宇都宮のライビュでリハビリがてら出掛けてみようと決意。画面越しとはいえしっかり「鑑賞」のために用意された空間で観ることが出来たら、これまでの我慢やストレスも少しは解消されるのではないかという思惑もありました。

当日はキャトルレーヴオンラインで取り寄せた公演バッグに友人が誕生日にプレゼントしてくれたすみれモチーフのチャームを着け、さらに「OUR FAVORITE TAKARAZUKA」のツイリーや歌劇団オリジナル組カラーマスクまで着けていく始末。完全に浮かれてました。

日曜日だけあってやはり電車とバスの密着具合はなかなかのもので、じっと息を潜めておりました。
このTOHOシネマズ宇都宮はベルモールというショッピングモールが同じ敷地内にあるのですが、こちらもやはり家族連れでどこも大にぎわいの大混雑。どうにか食事や買い物を済ませ、12時半頃には上映会場へ。大体100人前後が入れるかな?みたいな場所でした。近隣地域からお越しであろう同士の皆様に囲まれ、なんだか心がホクホクしながら待っていました。

開演5分くらい前から本拠地ムラの客席の様子も映ってました。今って一席ずつ空けて、とかじゃなくて完全に全席利用出来るようになったのかとこのとき知ります。この調子で立ち見や当日券やオーケストラも復帰してほしいなぁ。


そして……


「WELCOME!WELCOME!タカラヅカ!!」


画面いっぱいに広がる着物と白化粧姿の月組生たち。ここは現場か?と錯覚するような大音量。そしてそんななかに見つけた……若衆姿のれいこさん!!相変わらず綺麗でかっこよくて凛々しくて……やっとやっと見られた……!!

テーマソングでは「WELCOME」をこれでもかと多用しているため、もうこれだけで大歓迎されているような気持ちになって胸いっぱい。来てよかった!と確信しました。

初舞台生である106期生口上でその健気さに涙し、この公演でご退団される松本悠里先生のしなやかで儚げな舞に見とれ、お扇子を使った群舞に息を呑む……


さらにれいこさんはおだちんと共に、「男役の誕生」というテーマで、チャイコフスキーの「花のワルツ」に合わせて踊っていました。鏡を取り出して自分の顔を覗き、不満げに首を振るマイムに「いやいや大丈夫よ充分きれいでしょうよ…」と思わずツッコみたくなりましたが……

そういえばれいこさんはよく「本名の私」とか「芸名の私」みたいな言い回しをされることがありまして。やはり「月城かなと」という男役の自分とはなんぞやと考えることは今も尽きないのかな、と思います。この舞のストーリーのように、何度も何度も自分自身と向き合い、試し、殻を破り、またひとつ成長していく……それがタカラジェンヌの、男役の有り様なのかもしれません。


「体感時間が実質5分」という感想を聞いてはいましたが、ウェルカムされっぱなしのまま確かにあっという間に終わっていました……そして脳内にはっきりリフレインされる「ウェルカム」……恐ろしい中毒性です。


次は「ピガール狂騒曲」について書いていきたいと思います

観劇に行けなすぎて苦しくなってきた話

「公演行きたいよォォォッ!!もう引きこもり飽きたよォォォッ!!れいこさんに会いたいよォォォッ!!アーーーーッ!!!」



雄叫びから始まりました。お久しぶりです。


宝塚では少しずつですが止まっていた時が動き出し、休演や見合わせやスケジュール調整を繰り返しながらも、各組の公演が行われています。我らが月組もいよいよ来月から初舞台生も交えての公演がスタートします。


とはいえ未だコロナの驚異は衰えず。新幹線など公共交通機関を長時間乗り継ぐうえに泊まりがけになるムラはもちろん、同じ関東圏でもある東京都内の劇場にすら、行くのはなんだかためらわれます。ほぼ毎日三桁の人数の感染者が発見される都内へ、わざわざ足を運び、感染してしまったら……そして自分は無自覚だったとしても、自分から感染してしまった周りの人々が重症化してしまったら……実際そういう事例が起きてしまったことが、数多く報道されてますものね。


幸い歌劇団も、感染予防の面で来場できないファンのために、楽天TVを利用した配信をこまめに行ってくれています。公演再開の際はスカステで特別番組も放送してくれました。

私もついに6月からスカステ加入しましたが、本当におはようからおやすみまで宝塚三昧なんですよね……円盤一枚買うより月額3000円ちょっとで気になっていた作品があれもこれも見放題。なかには円盤化すらしてない作品まで見れたりするお得感。おかげでずっと見たかったれいこさん主演の「THE LAST PARTY」も見ることが出来ました。今なおまだ録画したまま見れていない作品やスカステオリジナル番組がレコーダーには詰まっています。


ただ、人間とは欲深きもので、「映像」でたくさん見れたらじゃあそれで解決ですねってわけではないんです。むしろどんどん「観劇」がしたい気持ちが増えていくんです。朝早く起きて電車に乗って、食事したりお買い物して、赤い絨毯とシャンデリアの劇場に足を踏み入れる。例え二階席だったとしても同じ空間にご贔屓様をはじめとするジェンヌさんたちがいて、舞台の上で夢の世界や物語を描いてくれる。その余韻に浸りながら電車に揺られて帰宅する。こういうの全部引っくるめて私は「観劇」という行為が大好きだったんだなと。

観劇とそのための外出が困難となっている日々が長引くにつれて、心の支えを失いかけているためでしょうか、メンタルにガタが出始めてきました。
ふとしたときに「このままずっと観劇出来なかったらどうしよう」から始まり、「こんなコロナ禍の生活がいつまで続くんだろう」「仕事はこのままでいいのかな?でも転職するったってな……」「てか私、結婚とか出産できんのかな……」とかまで悩みが深く広く及ぶように。
特に結婚とか出産に関しては、昨年辺りから私の周りでラッシュが起きていて、私も世に言うアラサーと呼ばれるお年頃なもんで、どうしても意識せざるを得ないというか……それでも同じ女性が頑張るジェンヌさんたちの姿に励まされて、今は自分がしたいことをやっていこう!と力を貰えたのですが。

このまま自分のなかでアレコレ悩みまくるより、一度ブログに文章として書いてみようか、とこうして恥を承知で綴っている次第でございます。


ピガール東京の頃には、都内感染数が、ゼロは難しくともせめて二桁くらいになって、都内に行きやすくなってたらいいのにな、と思ってます。