nakumelo’s blog

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茂造の覚悟!レポ⑤

「私の信じていたお父さんは本当のお父さんじゃなかった!!!ずっと私を騙していたなんてひどい!!」


怒りと悲しみをぶちまけるアカリ。思いがけずカミングアウトを強いられた形になり、戸惑う両親。そして、黙ってそれを見つめるコウスケ。



リョウタは、静かに語り始めます。本当の父親であるコウスケがトラブルを起こしたがゆえに長い間一緒に暮らせなかったこと・不安で一杯のお母さんをなんとか助けたいと思ったこと・そんななか生まれたアカリは未熟児で、しばらくの間保育器にいなくてはならなかったほど体が弱かったこと………



「やっとアカリを抱っこ出来たとき、絶対に俺がこの子を守るって決めたんだ。それは、今までもこれからも変わっていない!黙っていたのは悪かった。でも俺にとってアカリは間違いなく大切な娘なんだ!!それだけは、わかってくれ!!」


涙を浮かべて育ての父の言葉を聞くアカリ。そんなアカリに声をかけたのは、仲良しの茂造とキャンディ。


「アカリちゃん、ワシらにいつも話してくれてたよな。お父さんとお母さんのこと……」

「直接お父さんには言えないけど、すごく大切にしてもらってて感謝してるって、言っていたじゃない!」

「黙っていたのはそれだけの事情があったんだって……わかってあげてほしいんだ」



その励ましに、「これからも変わらずここで大好きな母と育ての父と暮らしたい」と再確認するアカリ。そして、改めて両親への感謝と愛が溢れるのでした。


そしていよいよコウスケが連行されるとき、アカリは、実の父である彼に声をかけます。


「オクムラさん……いつかは、また、出てこれるよね?」

「……あぁ……」 

「……もし、そのとき、行くとこがなかったらさ……また、ここで……働いたらどーやっ♪」

「!!!( ゚Ο゚)」←観客と茂造


どこかで聞いたことのある懐かしいイントネーションで場を和ませるアカリ。思わずコウスケも微笑み、両親は涙を浮かべて頷きます。


そして……



「嬉しいな。私には……こんなに素敵なお父さんが二人もいるんだもの!!」



「どちらか」ではなく「どちらも」父親だと認めてくれたアカリのその言葉に、ついに耐えきれず涙を流すコウスケ。



不思議な縁で会うことの出来た我が子であるアカリが、その名の通りコウスケの心の闇を「灯り」として明るく照らし、温めてくれたのです。そしてそれはコウスケの中にわずかながらに残っていた優しさや慈愛の心、今日までアカリを育て守り抜いたリョウタたちへの感謝……そして、これまでの自分の過ちを認め悔い改め、再びやり直す気持ちに、光を当ててくれたのでした。


今度こそやり直してみせる……という覚悟を胸に、オオクマと共に外へ向かうコウスケ。










「オクムラァァァ!!!死ねッッッ!!!」







そこに現れたのはいつかの敵討ちのチンピラ。手に持っていたのは拳銃。そして響く銃声。みるみる真っ赤に染まるコウスケの胸元。



ぐったりと倒れるコウスケを支えるリョウタ。キャンディとチヅルが大急ぎで電話で救急車を呼び出し、オオクマはチンピラを追います。



息も絶え絶えになりながら、コウスケは、自分を認めて許してくれた愛しい娘に、語りかけます。



「お前は、日の当たる、人生を、生きてくれ。俺みたいに、日陰の道なんか、行かないように………こんな…どうしようもない……俺を……父親だって……言ってくれて……ほんとうに………うれしかった………!!」



意識のなくなるコウスケ。そのコウスケの手を握り泣き叫ぶアカリ。そんな親子のやり取りを、茂造たちはただ見守るしかできませんでした。